インドネシア語新聞翻訳
2010年7月16日(金)
【レプブリカ紙】


マドゥラサは平和を実現する役割を持つ

【タンゲラン】
 マドゥラサ(訳注1)は〔異なる宗教の〕信者間の平和と調和を実現する上で、重要な役割を持つ。「マドゥラサは寛容的な諸価値を植え付け、一つの国で異なる〔宗教の〕人々が互いに尊重し合えるようにする」木曜日(7月15日)にタンゲランでオーストラリアのステファン・スミス外務・商業大臣はそのように述べた。

 〔ジャワ島〕バンテン州タンゲラン県、バララジャ市トバット村イウル区でのマドゥラサ・サナウィヤー・サトゥ・アタップ(訳注2、以下MTs-SA)の開校に合わせ、同大臣は発言した。このマドゥラサはオーストラリア政府がインドネシア政府と提携し、オーストラリア・インドネシア基礎教育プログラム(AIBEP)を通じて設立した第2,000校目の学校だ。

 〔異なる宗教の〕信者の調和はきわめて基本的なことだ、と同大臣は述べた。そしてマドゥラサはそれを実現する役割を持つことができる。

 国民の大多数がイスラーム教徒であるインドネシアとオーストラリアは、これまで協力して対話に努め、〔異なる宗教の〕信者間の調和を実現してきた。同大臣の説明によれば、インドネシアとオーストラリアは提携国であり、隣国で、互いに最も重要な友好国だからだという。

 宗教省のマドゥラサ教育長であるフィルダウス氏も同様のことを述べた。同教育長によれば、マドゥラサはこれまで〔イスラームの〕宗教教育を教える機関として知られていた。その宗教教育を通じて、宗教は〔異なる宗教の〕信者間の平和と調和について生徒に自覚させることができた、と同教育長は説明した。

 信仰が異なる他者に対しての暴力や憎悪を教えるカリキュラムを、マドゥラサは提言したことがない。それどころか、むしろ逆に、マドゥラサはイスラームの教えである「全人類のための恩恵」に合致して、他者を愛するように教育する機関となりえてきた、と同教育長は説明した。

 インドネシア共和国のマルティ・ナタレガワ外務大臣は次のように述べた。バララジャのマドゥラサ・サナウィヤーは、特に教育面におけるインドネシアとオーストラリアの提携および良好な関係を記念する建造物だ。この開校式は〔政府が〕インドネシア国民のニーズに合わせた外交に関心を持っている証しとなるため、深い意味を持つ。

 宗教省イスラーム教育総局長のモハマド・アリ氏は、バララジャのMTs-SAの開校式は重要な意味を持つと述べた。同総局長によれば、このことは政府が貢献している具体的な証しになるからだという。「このマドゥラサは、優れた能力のある若い世代の生徒たちを養成する場となるべきだ」

 同総局長によれば、マドゥラサはこれまで科学・技術的能力の他に、道徳的および精神的能力〔のための教育〕も生徒に提供してきたため、きわめて優れていたという。
【crl,ed: ferry記者】

訳注
1) マドゥラサ: 宗教省所管のイスラーム系の学校。小学校、中学校、高等学校がある。
2) マドゥラサ・サナウィヤー・サトゥ・アタップ: マドゥラサ・サナウィヤーはマドゥラサ中等部のこと。この施設にはマドゥラサ初等部も併設されている。

(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:ed1007161kk)

原題:Madrasah Berperan Ciptakan Perdamaian
http://koran.republika.co.id/koran/14/115119/Madrasah_Berperan_Ciptakan_Perdamaian


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