インドネシア語新聞翻訳
2008年12月26日(金)
【レプブリカ紙】


宗教省、国際的な水準のマドゥラサ建設のために地方政府と協力

国際的な水準のマドゥラサ(訳注1)の特徴は、広い敷地と十分な施設・設備が完備された大きな校舎

【ジャカルタ】
 モハンマド・アリ宗教省イスラーム教育総局長は、次のように述べた。国際的な水準のマドゥラサ建設は計画どおりには進んでいない。宗教省は教育水準の高いマドゥラサ建設を実現するために、地方政府と協力し続けるつもりだ。最初の段階では、各地に国際的な水準のマドゥラサ20校が建設される予定となっている。

 同局長によれば状況は以下のとおりだ。計画に対しては、これまでにようやく10校の国際的な水準のマドゥラサが建設された。「地方政府と協力する以外に方法はない」ジャカルタで行われた県および市の学校におけるイスラーム教育・育成政策セミナーの講演では、こう発言している。その行事には、県知事(ムシ・バニュアシン、クアンタン・シンギンギ、グレシック、タナー・ダタル、そしてインドゥラマユの5県)5名と市長(マタラム市)1名が出席した。

 マドゥラサの建設には広い土地が必要で、その土地は地方政府が準備する。さらに施設や設備の建設費用については、宗教省が支払うこともあるが、地方政府が一部を負担することもあるという。

 国際的な水準のマドゥラサの特徴は、広い敷地と十分な施設・設備が完備された大きな校舎だ。設備としては、特に言語や科学の研究室、また宗教的義務を行なうための施設、教員住宅、男女学生のための寮が完備されている。

 「国際的な水準の学校であることから、学生は英語やアラビア語が出来るようになることが期待される」とし、同局長はさらに続けた。コンピューターだけでなく、IT操作をマスターできるようになること、さらに宗教(イスラーム)系学校であることから、コーランを正しく読誦し、理解することも期待される。イスラーム法やイスラーム的実践についても理解し、さらに国際的な水準の優秀な学校に匹敵するレベルの数学や科学を見につけることだ。

 モハンマド・アリ局長によれば、学習方法は「移動教室」方式を取り、学生が教師のところへおもむく。「教師はそれぞれの研究室にいることになる。特に、科学や言語の授業科目ではこの方式がとられる。生徒は寮に入り、1クラスが最大でも24名のクラスで授業を受ける」と同氏は述べた。

 一方、西スマトラ州タナー・ダタル県、シャディック・パサディゴー知事によれば、同地方政府は宗教教育の問題に特に配慮している。同知事によれば、1週間に2時間の公立学校の宗教教育の授業では十分ではない。

 「2時間では不十分だ。そのため、タナー・ダタル地方政府は、ラマダーン(訳注2)時にイスラーム塾を開講したり、また小学校卒業時の学生、結婚式前のカップルを対象に、コーラン読誦とアラビア語を書く能力を身に着けていることを義務付けることなどで、対策を講じている」


訳注
1) マドゥラサ: 宗教省所管のイスラーム系の学校。小学校、中学校、高等学校がある。イスラームに基づく教育については、2008年11月掲載の翻訳記事「ディニア・プトリで夢をつかむ」、「マトラ・ウル・フダ・イスラーム寄宿塾、南バンドゥンでゴントルの教育を実現」を参照のこと。
2) ラマダーン: イスラーム暦9月、断食月


(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:ed0812261kk)

原題:Depag Rangkul Pemda Bangun Madrasah Internasional
http://www.republika.co.id/koran/52/22723.html



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