インドネシア語新聞翻訳
2008年8月22日(金)


イスラームの教育文化を復活させよ

【バンダ・アチェ】
 ナングロ・アチェ・ダルサラム州(以下、アチェ)において、伝統的慣習の中で、教育的なイスラーム文化の価値を復活させるべきという主張が出ている。これは、メッカのベランダと呼ばれるアチェで、イスラーム法の実施を強化する試みでもある。

 「アチェにおいて、イスラーム法の実施を支援し、イスラーム教育を発展させるためには、アチェの教育におけるイスラーム文化の価値や慣習を復活させるべき」木曜日(8月21日)に、バンダ・アチェで、アチェ地域教育委員会(MPD)の委員長ダルウィス・A・スライマン教授は述べた。同氏によれば、イスラームはアチェ社会の文化に影響を与え、生み出された芸術作品の多くにもイスラーム的価値が含まれているという。昔から、イスラーム的な価値は実践され、人々の中で慣習として根付いていった。

 現在アチェの文化は、近代化の影響で価値観が変化している。様々な伝統的慣習に含まれる、その教育的なイスラーム文化価値は、もはや人々の中には残っていない。かつてアチェに残っていたイスラーム文化価値の例を挙げると、小さい頃からの宗教学習がある。コーラン朗誦や礼拝作法、そして慣習によるモラルやタブーなどが中心だった。

 しかし現在その慣習は、衰退し始め、アチェの多くの子供は、正しくコーランを朗誦することができない。子供の教育に関する(イスラーム)教義を含む文化慣習、とりわけコーラン朗誦の教師のところへ子供を通わせたり、コーラン朗誦を行なうこと、子供に教訓を与えながら寝かしつけたり、物語を語る慣習なども残っていない。「残念なことに、その価値は人々の生活や教育活動において、もはや重要な部分ではない」と同教授は述べた。

コーラン朗誦の試験
 一方、イスラーム法確立を維持する試みにおいて、アチェ選挙委員会は、独自のチームを作ることを検討し始めた。このチームの任務は、2009年の総選挙でアチェ議会の議員候補になる条件として、議員候補に対してコーラン朗誦の試験を行うことだ。アチェ選挙委員会のヤルウィン・アディダルマ立候補管理長は次のように述べた。無所属チーム設立に向け、選挙委員会はアチェのコーラン朗誦教育組織と既に会談をした。コーラン朗誦教育組織は人手不足だが、支援する準備があるとのことだ。

 「そのため、アチェ選挙委員会は、議員候補のコーラン朗誦能力試験に関して、別の組織も検討するつもりだ」とヤルウィン氏は述べた。そのコーラン朗誦能力試験は、地方政党に関する2008年アチェ条例第3号に基づいて行われるが、その際に全国政党の議員候補も第36条に基づいて、同じテストを受ける予定だ。アチェ選挙委員会は2009年総選挙の、アチェ議会と県議会及び市議会議員候補のために、コーラン朗誦能力試験の技術的指示規定も作成した。

 審査についてヤルウィン氏は次のように述べた。2008年アチェ条例第3号の説明に基づけば、コーラン朗誦能力が意味するのは、コーランを朗誦することが出来るということで、流暢さや発音上の正しさについては重視されない。スケジュールはまだ話し合いの段階だが、2008年9月19日の、議員候補決定リストが発表される前になることは確かだ。

【zam/ant記者】


(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:ed0808222kk)

原題:Hidupkan Lagi Budaya Mendidik Islami
http://www.republika.co.id/launcher/view/mid/22/kat/33/news_id/5250



ISEA インドネシア語新聞翻訳 TOPへ

ISEA TOPへ