インドネシア語新聞翻訳
2008年6月27日(金)


シャリア経済を学校のカリキュラムに組み入れよ

【ジャカルタ】
 シャリア経済(注1)を学校、とくに高等学校のカリキュラムに組み入れるべき時がきた。イスラーム経済発展のための国際センター(ICDIF)理事長補佐のハリスマン氏は、6月26日(木)本紙に対しこう語った。より多くの人がシャリア経済を知り、その仕組みを理解するためには、早い時期からシャリア経済に触れさせることが大切だからだ。

 ハリスマン氏によると、学校のカリキュラムにシャリア経済を組み入れれば早くからシャリア金融業に対する人材の供給を支えることが出来る。特に今日シャリア金融業界向け人材の需要を充たすことは急を要している。ICDIFの研究によれば、シャリア銀行業が5%のシェアを占めるのには、まだ14,000人の人材が不足している。この計算は、シェアがまだ1.6%だった2006年にシャリア銀行が8,000人の人材を抱えていたことに基づいている。「したがって、人材に対する需要はまだ非常に大きい」

 一方、現在シャリア経済、金融、銀行業の教育課程を持っている高等教育機関は、わずか20校だ。その中には国立イスラーム大学シャリフ・ヒダヤトゥラー校、インドネシア大学、トゥリサクティ大学、SEBI(注2)イスラーム経済高等専門学校、ボゴール農科大学、アル・アズハル大学などがある。

 この教育課程は、大学の学部から博士課程までをカバーする形で開設されている。しかし、この20校の高等教育機関は毎年わずか500人から1000人の卒業生を出すのみである。この数では、シャリア銀行市場の需要を満たすには、ほど遠い。

 そのため、ハリスマン氏はシャリア銀行業および金融の人材の育成はさまざまな機関で行う必要があると語っている。そのひとつはシャリア銀行業のコンサルタント機関とシャリア銀行自身が行う研修を通じての育成だ。そうすれば人材需要が充たされていないという現在の問題は、早急に解決されるだろう。

 シャリア銀行業の人材訓練については、ICDIFもさまざまな訓練を行うことを確約しており、1000人の人材を訓練する計画だとハリスマン氏は述べている。計画ではシャリア銀行業および金融の訓練、開発をプログラムとしており、初級、中級、上級の3段階から成っていると同氏は述べた。

【aru記者】


注1) シャリア経済: イスラーム法に基づく経済
注2) SEBI: 「シャリア経済および銀行の大学」という意味


(翻訳者:山本肇)
(記事ID:ed0806271hy)

原題:Ekonomi Syariah Harus Masuk Kurikulum Sekolah
http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=339117&kat_id=256



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