2007年11月16日(金)

イスラーム的ビジョンを持つインターナショナルスクール

 グローバル化は、さらに競争力の高い水準を生み出すことにつながる。高い競争力を手にするため、国際的な水準の学問的資質を持つことが人々に求められる。それに伴い、近年インドネシアでは、国際的な水準を持つ教育を行なう学校が続々と現れている。ボーディング・スクール(注1)の理念を持つ、インドネシア共和国、寄宿制イスラーム系インターナショナルスクール(注2)(以下IIBS)もその一つだ。

 IIBS副理事ストゥリスノ・ムスリミン氏によると、イスラーム的ビジョンを持つ寄宿学校の教育の基本的な理念は、アッラーが指針を与えたように、人道的な活動を担う地上の指導者を生み出すことだ。IIBSは、優れた人格、広いイスラーム的ビジョンを持ち、しっかりとした広い知識を持つ卒業生を輩出することに努める、と彼は述べた。

 子供を全寮制やボーディング・スクールと呼ばれる学校に通わせることの長所として知られるのは、学習時間の多さに加え、子供がより自立するよう求められることだ。IIBSでもこれは同様である。特に優れた点は、子供が最大限に勉強できることだ。生徒達は両親が近くにいない状態で規則正しい生活しなければならないため、規律正しさや自立心が磨かれる。

 生徒の活動は、毎日午前4時から始まる。夜明けの礼拝後、最初に行うのは英語とアラビア語のレッスンだ。英語は週4日、アラビア語が週3回となっている。

 クラスでの一般教養科目の教育(学習)は、毎週月-金曜日、7時から15時40分の間に行われる。16時から18時の間には必修科目で、クラブ活動、補習、強化プログラムの3つ選択肢がある。補習は一般教養の評価があまりよくない生徒が受ける。強化プログラムは良い成績を得た生徒が参加を勧められると同氏は説明した。クラブ活動には、物理学クラブ、化学クラブ、生物学クラブ、英語クラブ、サッカー、バスケットボールとフェンシングがある。

飛び級制度
 IIBSの優れた点は、イスラーム的価値をしっかりと継続的に教えることに加え、飛び級制度を適用していることだ。このシステムを利用し、生徒は就学を最短で2年間にすることができる。

 卒業後は、普通科高等学校の卒業生と同じように、国内や海外の大学へ進学することができると同氏は発言した。カリキュラムでは2年間だけの学習期間でも、1日に16時間の学習時間をこなすので、授業内容は普通科高等学校の4年間に相当するという。

 学問的な理解が身につく他、宗教に対する理解も2年間できちんと身につく。その結果、卒業生は学問的な面だけでなく、道徳的にもきちんとした人物になる。創立6年目を迎えるIIBSは、世間の評判の高まりを背景にジャカルタに中学校を開校する予定だ。高等学校と異なり、中学校は通学型となる。

 寄宿制ではない理由は、その年代の子供はまだ親からの干渉が強く、まだ寄宿制学校式スケジュールに従うこともできないからだ。



注1) ボーディング・スクール: 寄宿学校。欧米の寄宿学校は、充実した学習内容に加え、生活面での規律も厳しいとされる。
注2) インターナショナル・スクール: 日本では一般的に、多様な国籍、民族の子ども達を対象とした教育を行う学校を示すが、この記事のインターナショナル・スクールは、国際的な水準をもつ学校という意味で使われている。



(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:ed0711161kk)

原題:Sekolah Internasional Berwawasan Islam
http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=314015&kat_id=260



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