2007年11月2日(金)

イスラーム寄宿塾に全国的な選手誕生の期待

【サマリンダ】
 イスラーム寄宿塾の寄宿生から、全国的な選手が誕生することを期待する。マフトゥー・バシュニ宗教大臣は、11月1日(木)東カリマンタン州サマリンダ市で、2007年第4回全国イスラーム寄宿塾間対抗スポーツ・芸術祭の開催時に、このような要望を述べた。

 3,737人のイスラーム寄宿生の選手と共に、コーチ、関係者がマディア・スンパジャ・スタジアムに集まり、競技の開始を待っている。11種目のスポーツ(アスレチック、バレーボール、バスケットボール、卓球、プンチャック・シラット〔注1〕、空手、チェス、サントリ体操〔注2〕、サッカー、バドミントン、セパタクロー〔注3〕)と、7部門の芸術(アラビア詩朗誦、ルバナ〔注4〕、アラビア書道、3ヶ国語によるスピーチ、コーランに韻律をつけて読誦するコンクール、絵画とコラージュ〔注5〕、コーランの内容を含んだ詩の創作)が競われる。

 挨拶の中で、同大臣は次のように語った。第4回目となるこの大会に、寄宿生の選手たちが33州から参加しているのを見て、感動すると同時に誇りに思う。2005年にメダンで行われた第3回大会と比較すると、当時はまだ不参加の州があり、この2年に1度定期的に開かれる大会の(参加人数の)記録は、確かに更新された。

 同大臣はさらに続けた。現在イスラーム寄宿塾は、イスラーム諸学を伝え、イスラーム教徒の伝統を保持する中心としての伝統的役割を演じるだけではない。「実際にイスラーム寄宿塾は、スポーツや芸術を含む、広く社会の人々が日常必要としているものへと役割を拡大してきた」

 そのため、スポーツ、芸術の発展で中心的役割を果たすため、イスラーム寄宿塾団体が実績向上へ向けてさらに発展し、活性化することを同大臣は望んでいる。「将来に向けての団体の活性化と選手育成が、いっそう有効的で、効率よく、構造化されて、組織的に、地方から全国的な水準で行われるようになるよう期待する」と同大臣は付け加えた。

 青年・スポーツ担当国務省、スポーツ資源部門専門スタッフ、アクマル・マンシュル氏は、さらに述べた。今回の第4回大会の実施は、寄宿生の各種スポーツの育成を行うための第一歩だ。「同大会は、イスラーム寄宿塾の交流の場を目指すだけではなく、今回初めて寄宿生のスポーツ面での実績を試す場としての役割を果たす」

 アクマル氏は次のように述べた。インドネシアには非常に多いイスラーム寄宿生は、国レベルでのスポーツ発展に貢献するため、育成されるべき潜在的な人的資本だ。「寄宿生がスポーツ面で実績をあげる可能性が非常に高いのは明らかで、この可能性があるのに育成をしないのなら、残念なことだ」とアクマル氏は述べた。

 第4回大会総裁のシャイフル・テテン氏によれば、委員会はスポーツや芸術の競技を開催するほかに、参加者や一般の人々のためには、シンポジウム、展示会、バザー、ステージでのイベントなども行われる。東カリマンタン州内の機関から、少なくとも195の出店登録がある。

【ade記者】



注1) プンチャック・シラット: インドネシアの伝統的な武道
注2) サントリ体操: サントリはイスラーム寄宿塾の寄宿生の意味。寄宿生がイスラームの正装で、健康を願って行う体操。動きは、舞踊とシラット拳法を融合したようなもので、イスラーム的色彩が強い
注3) セパタクロー: 籐でできたボールで行われる球技。足や頭を使って競技するが、ルールはバレーボールによく似ている
注4) ルバナ: タンバリンに似た楽器名。同時にこの楽器を用いて、アラブ・イスラーム風の音楽等を演奏する芸能も示す
注5) コラージュ: 紙や布、豆類、ビーズなどを集めて画面に貼り、一つの作品とする技法



(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:ed0711021kk)

原題:Pesantren Diharapkan Lahirkan Atlet Nasional
http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=312280&kat_id=6



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