インドネシア語新聞翻訳
2010年10月22日(金)
【デティック紙】


ついに喜捨が税金の控除〔の対象〕となる

【ジャカルタ】
 政府はついに、喜捨(訳注1)や宗教的義務として行なった寄付を総所得から控除することを定めた政令を出した。

 この件は2010年法令第60号に定められており、ユドヨノ大統領が去る8月20日に署名した。

 10月22日(金)に本紙が入手した法令の写しでは、この定めは2010年8月23日から施行されることになっている。

 この法令での税額減少となりうる喜捨あるいは宗教的な寄付とは、イスラーム教の信者である個人の納税義務者が、所得に応じて行なう喜捨だ。この喜捨は、政府が設立または公認した喜捨徴収機関に対して支払われるものでなければならない。

 あるいは、インドネシアにおいて認められたイスラーム教以外の宗教(訳注2)の信者個人である納税義務者、あるいは納税義務団体が行なった宗教的性格を持つ寄付で、政府が設立した、あるいは公認した宗教機関に支払われたものが対象となる。

 この法令では、政府が設立しておらず、政府が公認していない喜捨徴収機関あるいは団体に支払われた喜捨〔について〕は、総所得からの控除の要素とはならない、と謳っている。

 この法令は〔前年の〕2009年1月1日以降に行なわれた喜捨ないし宗教的義務の性格を持つ寄付に遡及して適用される。

 それ以前に遡って喜捨を徴税の際の所得控除の要素とすることは、〔業務上〕支障をきたすことになると、アグス・マルトワルドヨ財務大臣は言明した。

訳注
1) 喜捨: ここでの喜捨の言語は「ザカート」で、「定めの喜捨」とも言われるイスラーム教徒にとって宗教的義務。そのため所得に応じた税率に相当するもの(通常所得の2.5%)があり、徴収機関がある。
2) インドネシアにおいて認められたイスラーム教以外の宗教: インドネシアでは、イスラーム教、キリスト教、ヒンドゥー教、仏教、儒教の5つが政府公認宗教とされている。


(翻訳者:山本肇)
(記事ID:ec1010225hy)

原題:Zakat Akhirnya Jadi Pengurang Pajak
http://us.detikfinance.com/read/2010/10/22/120333/1472177/4/zakat-akhirnya-jadi-pengurang-pajak


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