インドネシア語新聞翻訳
2010年5月20日(木)
【レプブリカ紙】


評論家:ユドヨノ大統領:今こそイスラームが立ち上がるべき時〔世界イスラーム経済フォーラム〕

【クアラルンプール】
 今こそイスラーム世界が立ち上がり、再び世界経済をリードする時だ。水曜日(5月19日)にマレーシアのクアラルンプールで、第6回世界イスラーム経済フォーラム(以下 WIEF)のオープニングにおいて、スシロ・バンバン・ユドヨノ大統領はそのように呼びかけた。

 ユドヨノ大統領はスピーチの中で、イスラーム世界が企業家精神を持って立ち上がり、急速な経済成長を成し遂げられるように想起した。大統領によれば、預言者ムハンマドが示唆している商業的精神などのイスラーム特有の特性に、企業家精神は合致しているという。

 現在イスラーム銀行とイスラーム金融システムがさらに発展し、西洋諸国経済で受け入れられるようになったため、イスラーム世界は世界経済体制において〔発展する〕チャンスがある、とユドヨノ大統領は見なしている。また大統領によれば、イスラーム世界の各国とも独特のユニークさを持っており、相互にメリットのある提携を結んでいるという。大統領は「オイル・マネー」国と呼ばれている中東国を例に挙げた。

 この機会にユドヨノ大統領はインドネシア政府と提携し、インドネシアの様々な事業領域を開拓するために、イスラーム国と非イスラーム国グループから企業家を招いた。2億人以上の人口を持つインドネシアには大きな市場があるという。

 その開会式では国や政府のトップ7名により順番にスピーチが行われた。すなわち、ブルネイ王国のハッサナル・ボルキア国王、セネガルのアブドゥライ・ワッド大統領、ユドヨノ大統領、コソボのファトミル・セイディウ大統領、モルジブのモハメッド・ナシード大統領、バングラデシュのシェイク・ハシナ首相、イランのムハンマド・レザ・ラヒミ副大統領だ。

環境にやさしい
 ビジネス活動でイスラーム世界と非イスラーム世界の橋渡しを願うというユニークさもあり、この会議が世界的規模に広がることを、WIEF 財団のムサ・ヒタム議長は期待する。一方、マレーシアのナジブ・アブドゥル・ラザク首相はクリーン・エネルギー開発銀行の設立を提案した。その銀行はイスラーム諸国会議機構(OKI)のメンバーである国々で、環境にやさしい産業発展の強化を目指している。

 「多くの国で政府によってクリーン・エネルギーの利用がなされている。エネルギー供給の安定性は石油がとれない国々にとって最優先となっており、そのため代替エネルギー源開発の可能性は高い」と同首相は述べた。

 同首相は次のように述べた。エネルギーの安定性は重要な問題となっており、そのため「緑の課題」も国の政策作成に組み込まれるべきだ。現在 WIEF のメンバー国がその件の対応に非常に遅れをとっていることを、同首相は否定しない。「条件を強調することで代替エネルギー源を開発し、発生させ、さらに環境破壊を防ぐために、我々はもっと多くのことを行うべきだ」

 同首相は付け加えた。政府間の協力は、開発要綱を作成し、バイオ燃料などの再生可能なエネルギー選択プログラムを開始するために必要だ。その他に、強力で、公正で、継続性のある経済を作り出すために行われるべきことは、特に教育や訓練を通じて人材の開発を強化することだ。

 「教育に投資することなしに、様々な分野で指導国となれるイスラーム国家はない」と同首相は述べた。

 同首相は教育のインフラ開発や教員訓練および学問的な研究支援のために、特別開発資金を設けることも提案した。「適切な体制、運営、利用により、その資金はイスラーム世界と非イスラーム世界間にある、教育のギャップを軽減するのに一役買うことができる」

 同首相はさらに述べた。現在OKIのメンバーである国々もメンバー諸国とイスラーム世界で、ついには素晴らしい変遷を成し遂げることができる改革を開始するべきだ。

 WIEF の場では、WIEF 若者指導者ネットワーク(WYN)も見られた。現在イスラーム諸国では、30歳以下が〔全〕人口のおよそ65%であり、若者が人口の大部分を占めていることからも、WYN は重要な会議の一つとなっている。今後数10年間で、この若者はイスラーム・コミュニティーにおける指導者となるだろう。
【yogie respati, ed:yeyen rostiyani記者】

(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:ec1005201kk)

原題:SBY: Saatnya Islam Bangkit
http://koran.republika.co.id/koran/17/111455/SBY_Saatnya_Islam_Bangkit



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