インドネシア語新聞翻訳
2010年4月23日(金)
【レプブリカ紙】


BMT協会が預金保証組織を設立

【ジョグジャカルタ】
 預金をする顧客からのバイトゥル・マール・ワッ・タムウィル(訳注1、以下BMT)に対する信用はますます高まりそうだ。全国BMT協会(以下Absindo)が預金保証組織(以下LPS)を通じて顧客の預金を保証することになったからだ。

 保証される預金額は2500万ルピア〔約25万円〕だ。アペックス(訳注2、以下APEX)の組織と相互に連携しているAbsindoのメンバーである各BMTに預金された顧客の資産が保証される。木曜日(4月22日)にAbsindoのアリス・マフティ総裁はそのように述べた。

 スナン・カリジャガ国立イスラーム大学キャンパスでのBMT監視・支援活動グループのオープニング・セレモニーとシャリア価値を基礎とする管理適用についての討論会の合間に、同総裁は〔本紙からの〕連絡を受けた。このセレモニーはジョグジャカルタ特別州の民間オンブズマン組織(以下LOS)、Absindo、インドネシア・ウラマ評議会(訳注3)によって開催された。

 APEX BMTについて同総裁は次のように説明した。この組織はインドネシア銀行のような地位にあるBMTの統括組織だ。違いは、インドネシア銀行は銀行業の統括組織であり、APEX BMTはAbsindoグループに加盟しているBMTを傘下に置いた統括組織という点だ。

 同総裁はさらに次のように説明した。このBMTの顧客預金保証祖組織は後にLPS BMTによって管理されることになるだろう。このLPSはAPEX BMTの傘下組織になる。その開設は来る5月になる予定だ。

 同総裁は次のように述べた。顧客の預金は名目で最大2500万ルピアまで保証される。このLPS BMTの存在により、Asbindoに加盟しているBMTに預金した顧客たちは、預金を失ったり、その預金がBMTの管理者たちにより誤用されても、もはや心配する必要はないという。

 顧客たちが突然資金を引き出した場合、BMTが流動性資金の問題に直面することをこのLPSは支援するとし、同総裁は次のように説明した。現在インドネシアではおよそ5,000組合のBMTが営業しており、その中のおよそ1,200組合だけがAbsindoに加盟している。その1,200組合のBMTのうち、200組合は流動性が高い資金を保有しているという。

 同総裁は次のように説明した。このAPEXとLPSのどちらの開設も、BMTの迷惑ないくつかの事件の発覚に起因しているという。組織自体をBMTと呼ぶことで、彼らは社会の人々の資金を集めたが、後に個人事業のために〔その資金を使用した〕という。

 同総裁の説明によれば、このようなBMTの問題は、その個人事業が問題となってから発覚したため、後にそのBMTは顧客の資金を返すことができなかったという。この種のBMTの数は多くはなく、1、2組合だけだという。

 同総裁によれば、そのようなBMTの事例は適正な業務を行うその他のBMTに損害を与えるという。ジョグジャカルタ特別州LOSのアナンタ・ヘリ・プラマノ議長によれば、これまでにこのBMTの違反について国民からの報告があったという。
【yoebal, ed:indra記者】


訳注
1) バイトゥル・マール・ワッ・タムウィル: 相互扶助的な民間金融組合で日本の講のようなもの。
2) アペックス: BMTの統括組織
3) インドネシア・ウラマ評議会: 宗教学者が様々な問題に対し、イスラーム法に基づいた見解を示す官製のイスラーム法学組織

(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:ec1004231kk)

原題:Asosiasi BMT Bentuk LPS
http://koran.republika.co.id/koran/176/109380/Asosiasi_BMT_Bentuk_LPS



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