インドネシア語新聞翻訳
2010年2月28日(日)
【レプブリカ紙】


シャリア経済はACFTA に対して強い

【ジャカルタ】
 ASEAN・中国自由貿易協定(ACFTA)による自由貿易が、今年初めにスタートするという問題の中で、シャリア経済(訳注1)が世界経済からの挑戦を解決する可能性があると考えられている。ハッタ・ラジャサ経済部門調整大臣は、市場経済が脆弱さを露呈した場合、インドネシアは世界経済のさまざまな難局を解決する策として、シャリア経済原理の適用を復興させ、推進する大きな機会を持っていると語った。

 ハッタ大臣は、「シャリア経済はACFTAの自由貿易制度の施行に対処できるか」というテーマで、2月28日(日)に行われたイスラーム協会経済フォーラムでの挨拶で「コーランとスンナ(訳注2)に準拠しているシャリア経済は、当然のことながら、福利をもたらす経済の実施へ向かうことを、われわれに要求している」と述べた。なお、この挨拶は経済政策観測特別スタッフのプルバヤ・ユディ・サデワ氏によって代読された。このシャリア経済を通じて、少なくとも経済のグローバリゼーション(世界規模化)を、自由放任的な市場経済からよりオープンで公平な経済体制を目指す方向へ変えることができる、と大臣は述べた。

 同大臣は、インドネシアにおけるシャリア経済は、国内サイドの利害に重点をおく政府の政策に支えられて発展してきたと述べた。大臣は続けて、このシャリア経済の進展のスピードに応じるには、とりわけイスラーム教徒の起業家精神を高めることだと述べた。「そのため、われわれはイスラーム教育機関が起業家精神を教育課程の一つとするように、そして社会団体がそのメンバーに起業を促すよう、支援し便宜を供与していかねばならない」と同大臣は語った。

 この起業家精神を高めるために、大臣としてもひとびとがシャリア銀行や金融機関を利用するよう促していく。この起業家精神が高まれば、革新の創造と新たな現状突破が促進され、国民の競争力を高めることに貢献するだろうと述べた。彼はまたシャリア経済の担い手たちに、2010年のアセアンー中国の自由市場制度の実施という挑戦に応えられるようにと呼びかけた。


訳注
1) シャリア経済: イスラーム法に則った経済活動、経済システム
2) スンナ: 預言者ムハマンドの行為が規範となったもの。行えば善行をなしたことになるが行わなくても罪にならない行為をも指す。


(翻訳者:山本肇)
(記事ID:ec1002281hy)

原題:Ekonomi Syariah Kuat Hadapi ACFTA
http://www.republika.co.id/berita/105165/ekonomi-syariah-kuat-hadapi-acfta



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