インドネシア語新聞翻訳
2008年2月27日(水)


スクークに対する課税、国債と同様

スクークに対する国内外の投資潜在力は非常に大きい

【ジャカルタ】
 政府は、政府が発行するスクーク(注1)を購入する投資家は、国債を購入する投資家と同じ税を適応すると表明した。一方、政府のスクーク発行に対しては課税されない。

 財務省債務管理局長ラハマット・ワルヤント氏は「スクークを購入する投資家にとって、税は国債に投資する者と同じように一般的なものとなるだろう。」と2月26日(火)シャリア(注2)国債法案に関する国会との討議に出席した後、語った。

 ラハマット氏は、政府によるスクーク発行に対する課税について、「国は納税義務者ではないので、仮に税を払わねばならないとしても、その税額はゼロだ」と語った。

 また、ラハマット氏はシャリア国債法案の審議の際、政府はこの法案の中に税に関する条項を入れない方針だと語った。同氏によれば、税に関しては税法の改正で議論されるべきだからだ。

 さらにラハマット氏は、このシャリア国債法案は、シャリア国債発行の準拠法となるもので、政府にとって大変重要なものだと語った。シャリア国債は、国家歳入歳出予算の安全弁の一つだ。「スクークによる国内外の投資潜在力は、大変大きいと考えている」この法案の審議が終わり、来る4月の国会本会議で承認されることを期待しているとラハマット氏は語った。

 シャリア国債法案作業委員会議長オリー・ドンドカンベー氏によると、現在この作業委員会は問題点をリストアップしている最中だ。「このリストに基づく争点の討議は、今回の会議期間中、つまり3月までには終わると考えられており、4月には本会議で承認に持ち込みたい」と闘争民主党会派のこの国会議員は語った。

 現在、この法案の審議に対し、国会内の一会派がまだ反対していることをオリー氏は認めている。しかし、この反対は法案審議の障害とはならないだろう。この問題は、作業委員会がこの法案の審議を終えた後に委員会で解決される。「作業委員会での審議は委員会に持ち越され、この会派の反対はここで議論されることになる。それは投票という手段で解決される」

 3月に行われる見込みの委員会の審議で、反対派が大きな影響を与えることはないとオリー氏は予測している。それは、「国会の10会派のうち9会派はこの法案の審議に支持を表明しており、シャリア国債法案の画がすでに描けているからだ」。

 以前に、インドネシア・シャリア銀行協会(Asbisindo)の会長ビエン・スビアントロ氏は、中東の流動資金を吸収するためにシャリア国債を早期に発行することを強く主張していた。このところ世界の石油価格は1バレルあたり100ドルを突破している。「石油価格が通常であっても、シャリア国債を早急に発行すべきであると考えている。その上、現在世界の石油価格は上昇している。中東では石油価格の上昇によって資金の流動性が間違いなく上がっている」と彼は述べた。

 こうしたことからAsbisindoは、シャリア国債の発行を実現するため、シャリア国債法案が短期間のうちに早急に発効されることを強く主張するとビエン氏は述べた。

 ビエン氏は、インドネシアのシャリア金融および銀行業界は、シャリア国債を必要としていると述べている。このシャリア国債は、シャリア金融および銀行業界の投資手段としてシャリア資本市場の発展を推進することができる。しかし、今日シャリア国債の市場はまだ急速な発展をしていない。それは、シャリア国債が非常に少ないからだ。

【aru記者】

注1) スクーク: イスラーム債券。イスラーム法に対応し運用先などに規制がある。
注2) シャリア: イスラーム法。シャリア国債は「政府が発行するスクーク」と同義。


(翻訳者:山本肇)

(記事ID:ec0802271hy)

原題:Pajak Sukuk Sama dengan Obligasi Negara
http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=325088&kat_id=256



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