2007年12月4日(火)

ナフダトゥル・ウラマ、ムハマディア、インドネシア・イスラーム銀行協会が提携

【ジャカルタ】
 インドネシアの二大イスラーム団体であるナフダトール・ウラマ(注1)(以下NU)とムハマディア(注2)は、中小企業分野の発展を助成するためにインドネシア・イスラーム銀行協会(以下Asbisindo)と提携し、パートナーシップ・プログラムを実施する。このプロジェクトのモデルとして、Asbisindoはこの2つの団体に、総額20億ルピア(約2千5百万円)の貸付資金を提供した。この資金は、今月マランのアル・ヒカム・イスラーム寄宿塾とマラン・ムハマディア大学において、最長3年間貸し出される。「インドネシアで最大の2つのイスラーム団体、NUとムハマディアと連携プログラムで提携することを歓迎する」とAsbisindoの頭取アフマド・リアワン・アミン氏は、12月3日(月)連携プログラム提携の草案に署名した後で語った。

 リアワン氏によると、この貸付は庶民の経済を活性化するためのシャリア銀行業(注3)の試みだ。この20億ルピアの資金は、Asbisindoのメンバーであるいくつかのシャリア銀行が貸し出し先となっており、マラン県でNUとムハマディアが所有するいくつかのシャリア小口金融窓口を通じ、庶民に貸付が行われることになる。

 NU議長ハシム・ムザディ師は、この提携を歓迎している。現在インドネシアには貧困状態にある人が、まだ数多くいる。彼らは通常普通銀行のサービスを利用することができないため、経済面で向上が見込まれないままだ。そのためハシム師は、政府とシャリア銀行界が彼らの生産的な事業に貸付を行うことで、彼らがおかれている貧困状態の改善に手助けすべきだと主張した。「彼らは銀行と取引ができないが、援助は必要だ。さもなければ、高利貸しの餌食になってしまうだろう。こうした理由で私は政府とシャリア銀行が彼らに救いの手を差し伸べることを提案する」と彼は語った。

 ムハマディア議長ディエン・シャムスディン師は、この提携は国民の経済を支援する上でNU、ムハマディアとAsbisindoが抱いている関心を具体化したものであると評価している。この支援はシャリア貸付を通じ、生産的な事業の発展を推し進めることで行われる。「これはインドネシアの二大イスラーム団体が、社会の経済発展を支援することで合意した重要な瞬間である」

 NU-ムハマディア-Asbisindo連合の理事長スハジ・レスタディ氏は、20億ルピアのAsbisindoシャリア貸付は、今月二箇所で行われると述べた。マランのアル・ヒカム・イスラーム寄宿塾とマラン・ムハマディア大学で、貸付の期間は最長3年間だ。

【aru記者】



注1) ナフダトゥル・ウラマ: インドネシアの伝統主義的イスラーム組織
注2) ムハマディア: インドネシアの改革はイスラーム団体
注3) シャリア銀行業: シャリアとはイスラーム法のことで、シャリア銀行業は利子をとらないなどイスラーム法に則った銀行業務



(翻訳者:山本肇)
(記事ID:ec0712041hy)

原題:NU-Muhammadiyah-Asbisindo Jalin Kerja Sama
http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=315969&kat_id=256



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