2007年11月21日(水)

BNIシャリア部門、2008年にクレジットカードを発行

シャリア・クレジットカード(注1)ビジネスは高い成長性がある

【ジャカルタ】
 BNI(注2)シャリア部門(注3)は、シャリア・クレジットカードを遅くとも来年の第一四半期に発行する計画を固めた。計画では1年間で少なくとも12万人のカード保有者を獲得する。「第一四半期末には、シャリア・クレジットカードを発行できる見込みだ。ターゲットは控えめに見て1ヶ月に1万人、つまり1年に12万人のカード保有者を獲得することだ」BNIのシャリア部門長イスミ・クスハルタント氏は、11月20日(火)タカフル・クルアルガ保険(ATK)(注4)とBNIシャリア部門とによる学童教育貯金(Tapenas)商品の共同開発の会議後、このように語った。

 イスミ氏は、この計画を実現させるため、今月中にBNIシャリア部門はインドネシア銀行にシャリア・クレジットカード発行の許可申請を直ちに提出し、そうすればインドネシア銀行は来月12月には許可を出せるだろう、と話した。

 BNIがシャリア・クレジットカードを発行するのは、このクレジットカードビジネスが充分に将来性のある分野の一つであるという、BNIシャリア部門チームの調査結果に基づいている。「それに、すでにシャリア・クレジットカードを発行している銀行がある」とイスミ氏は語った。

 イスミ氏によると、BNIはカード保有者を限度額の異なる3つのグループに分け、それぞれゴールド、シルバー、プラチナの3種類のシャリア・クレジットカードを準備する予定だ。「各限度額についてはまだ研究中だが、はっきりしていることは、在来型のBNIのクレジットカードの限度額と同じになる予定ということだ」

 学童教育貯金(以下Tapenas)(の共同開発)に関しては、この商品は教育志向のイスラーム投資商品だとイスミ氏は述べる。この商品は、児童の教育計画を支援することを意図して作られている。そのため預け入れ期間は最低が3年で上限は設けていない。Tapenasは来年末までに3万人の顧客を獲得し、その貯金額は300億ルピアに達するだろうと彼は語った。

 イスミ氏は、53のシャリア支店(注5)と636のオフィス・チャンネリング支店(注6)でTapenasを扱うと述べた。BNIシャリア部門の計画では、顧客の40%を首都圏(注7)、残りをそれ以外の地域で囲い込む予定である。

 また、Tapenasの顧客は、タカフル・クルアルガ保険(以下ATK)から生命保険のサービスを受けることもできる。このサービスはTapenasを利用することで可能だ。「そのため、顧客は生命保険の保護を得ることもできる」とイスミ氏。

 ATK社長アグス・エディ・スマント氏は、両社の協力がインドネシアにおけるシャリア保険業と銀行業の発展に寄与することになると期待している。Tapenas協力の中で、ATKが集める保険料は各顧客の月々の貯金額の1.49%にあたる。ATKは1年で約10億ルピアの保険料を収集する予定だ。

 アグス氏は、ATKの合計保険料は昨年10月までの1290億ルピアに比べて今年同月までに1980億ルピアに伸びたと語った。昨年10月のATKの資産は4060億ルピアだった。

 BNIシャリア部門の集めた預貯金は昨年10月までの9940億ルピアに対し、今年同月まで1兆5420億ルピアに成長した。融資額は昨年の1兆1040億ルピアから、1兆6370億ルピアに伸びたことが記録されている。また今年10月の時点で資産は昨年同月の1兆4690億ルピアから2兆800億ルピアへと伸びた。

【aru記者】


注1) シャリア・クレジットカード: イスラーム法に則ったクレジットカード
注2) BNI: インドネシアの主要銀行の一つ。正式名はバンク・ヌガラ・インドネシア(Bank Negara Indonesia)。1946年創立の国営銀行だったが後に民営化された。
注3) シャリア部門: 在来型の銀行でイスラーム法に則った金融を扱う部門
注4) タカフル・クルアルガ保険: 社名で、イスラム家族保険を意味する
注5) シャリア支店: シャリア銀行サービス(イスラーム法に則った銀行業)のみを扱う支店
注6) オフィス・チャンネリング支店: シャリア銀行サービスも併せ提供する在来型銀行の支店
注7) 首都圏: ジャカルタ、デポック、ボゴール、タンゲラン、ブカシの5都市をカバーする地域



(翻訳者:山本肇)
(記事ID:ec0711211hy)

原題:Kartu Kredit BNI Syariah Terbit 2008
http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=314510&kat_id=256



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