2007年6月18日(月)

イスラーム銀行がロゴマークに合意

 シャリア(注1)という専門用語は、国際的には知られていない

 イスラーム銀行は、銀行事業サービスのロゴマーク使用に合意した。イスラーム銀行は事業ロゴの標識を、シャリア銀行サービスからイスラーム銀行サービス(略称IBS)に変更することを決定した。この合意は、先週の6月15日(金)に、全イスラーム銀行とインドネシア銀行との会議で明らかにされた。

 インドネシア・ムアマラット銀行のU・サエフディン・ヌール取締役は、イスラム銀行サービスという標識をロゴマークに使うのは、非常に適切なことだと語る。なぜならシャリアという専門用語は、国際的には知られていないからだ。そのため、ほとんどの国が「イスラーム銀行サービス」という用語を使用している。「人々がこの銀行業を認識しやすくなるよう、私たちはこのロゴマークの提案を歓迎する」と彼はレプブリカ紙に語った。

 海外への拡大や、外国投資を国内へ引き寄せることを目指す上でも、このロゴマークの使用は、インドネシアのイスラーム銀行業をさらに発展させることになるだろう、と彼は語った。「ほとんどのイスラーム銀行業は、イスラームという語を使用している。例えば、マレーシア・ホン・リョン・イスラーム銀行、ダウ・ジョーンズ・イスラーム・インデックス、ロシアのバドル・イスラーム銀行などである。」

 一方、そのロゴマーク使用について、心配をすることはない。イスラーム銀行というマークや用語の使用は、国際銀行業務で十分利益をもたらすとサエフディン氏は発言した。「イスラーム銀行サービスは、世界に広く知られ、かなり良いブランドとして認められている」と彼は言った。

 香港上海銀行インドネシア法人のマフムード・アブシャンマ副社長は、次のように述べている。このロゴマークを使用することで、イスラーム銀行業は国際的にますます標準化していく。インドネシアのイスラーム銀行業は、より早く発展するよう後押しするだろう。

 マフムード氏によると、これまでシャリア銀行サービスという用語は、中東を含む海外投資家には知られていなかった。彼らは、インドネシアがシャリア銀行サービスというロゴマークをなぜ使用するのかと、疑問に思っていた。「これは、ムラーバハ(注2)という用語を、インドネシア語の用語に変えたのと同じだ。国際社会では、人々はインドネシア語の「売買」という語でなく、ムラーバハという用語の方になじんでいる。だから、私は翻訳用語の使用には反対だ」と彼は語った。

 マフムード氏によれば、現地の専門用語の使用は、産業発展の推進という面では効果的でない。今必要なのは、イスラーム銀行についての社会の認知度を高めることだ、と彼は語った。

 

注1) シャリア: イスラーム法
注2) ムラーバハ: ある財物を、その購入原価(および必要経費)よりも多い額の代金で転売するような形態の売買。


(翻訳者:川名桂子)
(記事ID:ec0706181kk)

原題:Bank Syariah Sepakati Logo
http://www.republika.co.id/Koran_detail.asp?id=297046&kat_id=256



ISEA インドネシア語新聞翻訳 TOPへ