展示品
[作品9]
「浴場から帰るアラブの少女」
カイロ

展示品
 シャワーの普及にともなって今日では激減してしまったが、十九世紀のカイロにはたくさんのハンマーム(公衆浴場)が存在した。顔に刺青のある少女が蒸し風呂で汗を流した後、入浴具を入れた籠を頭に乗せて家に帰ろうとしている。右手後方の建物の二階には、エジプトの家屋に特徴的な張りだしであるマシュラビーヤが見える。水のはいった素焼きの瓶を置き、空気にさらして気化熱を奪い、いつでも冷水が飲めるようにしていた。

 
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