展示品
[作品10]
「ガッラの女奴隷にかしずかれるカイロの貴婦人」
展示品
 ガッラはアフロ・アジア語族クシ語派に属し、エチオピアからケニア北部にかけて分布するオロモ人の蔑称である。クッラと呼ばれる広口の水壜を捧げもつ女奴隷の服装が、ディーワーン(長椅子)に座ってクッションにもたれかかっている女主人とほとんど変わらないことに注意しよう。女奴隷と女主人との関係は「奴隷」の語から想像されるほど単純なものではなく、ある種の友情で結ばれていることもあったという。右側の手前にあるのはクルスィーと呼ばれる螺鈿細工の小卓である。

 
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