AFLANG七夕スペシャル大会@大阪


開催日時:7月7日(土)12時〜18時
場所:大阪外大B棟2階学術交流室
会場へのアクセスは大阪外大HPをご参照下さい。
(土曜日は外大構内行きのバスがありません
 間谷住宅行に乗り、間谷住宅4で下車するがよろし。
 目の前が外大です。)
参加者: 角谷征昭,品川大輔,神谷俊郎,米田信子,
稗田乃,小森淳子,高村美也子,宮崎久美子,
中島久,中村博一,竹村景子,塩田勝彦


当日は雨の予報が幸いにも外れ, 七夕としては異例の好天に恵まれました。
当日外大は学祭にあたり多少喧しくはありましたが, 研究会は盛況をもって無事終えることができました。
発表者および参加者の皆様,ありがとうございました。


発表要旨
米田信子
『ナミビアの教育言語政策』ナミビア南部の場合を中心に
 差別的ではあるが,安定した社会システムが実現されてきたナミビア南部のキートマンスフープでは,英語よりむしろアフリカーンス語を教育言語に求める声が高い。多数派住民であるナマ人の母語はコエコエ語であるが,社会的,経済的に立場の弱いコエコエ語での教育の強制には抵抗が強い。
角谷征昭
『マリラ語のスワヒリ語からの借用語』
 マリラ語におけるスワヒリ語からの借用語は認定しづらいが,次のような観点からいくつかを判定可能である。
1)スワヒリ語に特有の形態または構造を残す語,
  例えば,スワヒリ語で機能しマリラ語に存在しない文法プロセスが,そのまま残存している場合である。
2)マリラ語には存在しなかったと思われる3/4クラスの組み合わせを持つ語,
3)クラス接辞のつかない9/10クラスの名詞,など。
品川大輔
『ルワ語(バンツー諸語)名詞における派生形式としての二重接頭辞構造』
 ルワ語に見られる二重接頭辞構造は,クラス9/10接頭辞である{N}{=/N/}が後続子音と音韻的に不可分な関係にあることに起因しているようである。この不可分な関係というのは,閉鎖音の声の対立の弱さを反映したものである。よって,当該クラス名詞の派生時にのみ,局所的に用いられていた可能性も考えられ,それが類推的に,他のクラスに属する名詞にも用いられるようになり,構造として定着したと考えられるのが自然ではなかろうか。
中村博一
『PC/AT機におけるハウサ語電子辞書使用試論』
 東京外大AA研で開発された電子辞書検索表示プログラムは,もともとNEC98シリーズのアーキテクチャーに従って開発されたものだが,98シリーズが事実上消滅しつつある現在,PC/AT機,およびウィンドウズへの移殖が求められていた。本発表では,このようなニーズに対し,PC/AT機に仮想98を構築する98エミュレータ−を使うことによって,過去の資産をプログラムの改変なしにそのまま使用する方法を示した。
竹村景子
『スワヒリ語チャアニ変種の記述に向けて』
 チャアニ変種とはザンジバル島北部チャアニ村で話されているスワヒリ語の一変種である。本発表ではテンス・アスペクトの表示方法に着目し,チャアニ変種と標準スワヒリ語の差異について報告した。チャアニ変種と標準語では人称主格接辞が異なるほか,過去時制の語尾が動詞語根内最後の母音に調和した母音となるなどの点で,標準語と相違点が観察される。


終了後は例によって千里中央の居酒屋へと場所を移し,大変に賑やかな懇親会となったわけでございます。
なお,大阪AFLANGは年度内にもう一度予定しております。皆様振るってご参加下さい。

ご質問,お問い合わせは塩田まで。elemu@m19.alpha-net.ne.jp or she_otter@hotmail.com

栄光の歴史へ戻る

平成13年7月吉日
お小言は、 harukos@aa.tufs.ac.jpまで。
copyright 2001 by ILCAA, Japan