ブラ語動詞のアスペクト                    塩田勝彦(ウィーン大学アフリカ研究所) 1.ブラ語 【名称】 ブラ語はBuraとPabirという二つの異なった集団に用いられており,英語の文献ではBuraも しくはPabir(Babur etc)など,話者集団に合わせて表記が使い分けられている.グリーンバーグ(1963) はBuraとPabirの両方を別言語としてリストアップしているが,両者の違いは小さく,現在では専ら方 言として扱われている.自称はbu>ra>,もしくはpa>b@R.「口,言語」を意味するmnyaを付けて mnya bu>ra>, mnya pa>b@Rとも呼ばれる.現地のマスコミなどではba>buRbu>ra>という名称も用いられ る.ハウサ語ではbu>ra>およびba>a>burancii. 【系統】 アフロ・アジア語族,チャド語派,ビユ・マンダラ諸語,ビユ・マンダラA,ブラ語群に属 する(Newman, 1990). 【分布】 ナイジェリア北東部,ボルノ州南西部のビユ(Biu)地区. 【人口】 約25万人(Ethnologue, 1992). 【方言】 Bura, Pabirの他にPela, Hyilhawulなどの方言が報告されているが(Ethnologue, 1992), 実態は明らかでない.インフォーマントによれば,主に発音を中心にいくつかの方言的差異が存在する という.なおビユ市における異部族間のコミュニケーションは主にハウサ語で行われており,ビユ市で はハウサ語との二重言語生活が一般的になっている.ボルノ州の住民は圧倒的多数がカヌリだが,ビユ 地区におけるカヌリ語の使用は稀である. 【話者】 伝承によればビユ地区の先住民はブラ族で,北部から移住してきた異民族(カヌリ?)が ブラと混血し,ビユの町を中心にパビル族を構成したと伝えられる.1906年から1920年の間に,パビル はイギリスの間接統治制度を背景に周辺のブラを制圧し,以来パビルの支配民族的色彩が急速に強まっ た.現在主にパビルはイスラム教,ブラはキリスト教を信仰しているが,改宗の歴史は浅い.ビユの 首長の葬儀がイスラムの流儀で行われたのは1935年が最初である(Cohen, 1977). 【研究史】 ビユ地区には19世紀から兄弟団系(Brethren)ミッションが入っており,1925年にBura Primerが発行されている.その後もミッションからいくつか文法書,辞書が発行されている.言語学的 に重要な研究としては,ホフマン(Hoffmann, 1955)の未発表の博士論文がほぼ唯一のものであろう. 【インフォーマント】 インフォーマントはビユ近郊のShaffa(shafa>)出身の医師(33才)で,父親が パビル,母親がブラである.カメルーンとの国境に隣接するムビ市で長く生活した経験がある.現在は ウィーンに留学中.本人は自分の言語を,ブラ方言を基本に,パビル的要素が混じっていると分析して いる.ブラ語の他にハウサ語,英語を完全に話し,フラニ語とマルギ語も理解できるという.なお調査 は英語とハウサ語で行った. 【発音と正書法】 母音は/i, (E), a, (O), u, @/だが,EとOは/a/の異音である可能性が高い.また/i/ と/u/はそれぞれ異音IとUを持っている./@/は高めの中舌母音で,より正確には@$B$HI=5-$9$Y$-$G$"$k が,ここではチャド語言語学の慣習に従って@と表記する./i, a, u/には長短の差異が認められ,それ ぞれ/ii, aa, uu/と表記する.弱化母音は//@と表記する.子音は/p, b, 'b, f, v, m; t, d, 'd, s, z, ts, dz, n; c, j, sh, zh, ny; k, g, x, gh, N; h; (th), dh, tl, (dl); l, r; w, 'w, y/に 加え,一連の円唇化子音,口蓋化子音,調音点を同じくする(homo-organic)前鼻音化子音,調音点の 異なる(hetero-organic)前鼻音化子音mt, md, mdh etc,両唇歯茎音b'd, mn, pt, pc etcなどがあり ,かなり複雑な様相を呈するが,それぞれの音韻論的解釈は今後の課題としたい.声調は高a,低a>, 降りa^,昇りa><の4種類が認められる.音節主音的子音が高声調を持った場合はN<のように表記し, 一般の子音と区別する. ブラ語には宣教師によって作られた正書法があり,出版等に使用されているが,実際にどの程度普及 しているかは不明である.またこの正書法はブラ語の音声を充分に反映しているとは言い難い. 2.ブラ語のアスペクト表示システム ブラ語のアスペクトは,@アスペクト形態素,A動詞語幹母音及び声調の変化,の両方で表示される. 代名詞要素は,それ自身ではアスペクト表示の機能を持たないが,しばしばアスペクト形態素と融合し て現れる.名詞が主語として用いられる場合,代名詞は繰り返されない. (1)i 0 tsa tlama> pn asp verb obj 私は 中立 殴る シャマを 「私はシャマを殴った」 (2)i k tsa tlama> pn asp verb obj 私は 完了 殴る シャマを 「私はシャマを殴った」 (3)tlama> 0 k@ tsa ra^ noun pn asp verb obj シャマは 完了 殴る 私を 「シャマは私を殴った」 nounとpnは共起することはなく,以後はsubjとして統一的に扱う. subj + asp + verbのシェーマが,ブラ語肯定文におけるアスペクト表示の基本的パターンである. 2.1.代名詞要素 ブラ語の人称システムは,1人称に単数,双数(あなたと私),複数除外形/包括形と4つの形式を有す る点で特異であるが,これはブラ語群に共通した特徴である.また西チャド諸語,東チャド諸語に存在 する性のカテゴリーは,ブラ語には存在しない.主語人称代名詞は次の通り; sg. dual pl. 1st p. i mwa ya^R(excl.) mbu^R(incl.) 2nd p. g@ gi^R 3rd p. tsa da なお1人称双数形は,ニューマン(1974)が再建した西チャド(プラトー・サヘル)諸語の1人称複数形に 対応している. ハウサ語には非人称代名詞aが存在するが,ブラ語の非人称表現はmd@「人」で表され,ドイツ語のmanに 類似している. (4)md@ 0 ya N< na>wa> ri subj asp verb obj adverb modal 人は 中立 生む あなたを いつ 疑問  「あなたはいつ生まれましたか」 2.2.アスペクト形態素 ブラ語のアスペクト形態素は,中立(ゼロ),完了(k@),未完了(a>),未来(ata>),進行(a>kwa), 習慣(ana>)の6種が存在する.(これらの形態素のうち,0, a>, ata>, a>kwaの4つは構造辞として名詞 文でも用いられ,主語の様々な存在の状態を表すことができる.)動詞shukunta「しゃがむ」を例に, それぞれのアスペクト対立を示す; (5)i 0 shukunta subj asp verb 私は 中立 しゃがむ  「私はしゃがんだ(今しゃがんだ姿勢である)」【事実,状態】 (6)ik (=i k@) shukunta subj + asp verb 私は 完了 しゃがむ  「私はしゃがんだ(もう立ってはいません)」【完了】 (7)ya^ (=i a>) shukunta subj + asp verb 私は 未完了 しゃがむ  「私はしゃがむ(今しゃがむところである)」【未完了】 (8)yata> (=i ata>) shukunta subj + asp verb 私は 未来 しゃがむ 「私はしゃがむでしょう(そのうち,明日,など)」【未来】 (9)ya>kwa (=i a>kwa) shukunta subj + asp verb 私は 進行 しゃがむ  「私はしゃがんでいるところです(今しゃがみつつある,しゃがむ 行為の最中)」【進行】 (10)ina> (=i ana>) shukunta subj + asp verb 私は 進行 しゃがむ  「私はいつもしゃがむ」【習慣】 【中立】 ホフマンがAoristと名付けたアスペクトで,形態素は0(ゼロ).動作を事実として表し,ウェルマーズ (ALS)の事実相(factative)に相当するものである.英語に翻訳する場合,インフォーマントは主に過去形 を用いるが,完了アスペクトとの違いは,次の例ではっきりする; (11)tsak (=tsa k@) sa mba^l-ni> subj + asp verb obj -def 彼は 完了 飲む 酒 その  「彼はその酒を飲んだ」 (12)tsa 0 sa mba^l subj asp verb obj 彼は 中立 飲む 酒   「彼は飲んでいる(酔っぱらっている)」 〔中立の否定〕 否定のシェーマはsubj + a>'di + 0 + verb (+ obj) + wa>で,構造辞a>'diと否定辞wa>で動詞構造を挟 む形になる.構造辞a>'diは肯定文で用いられると「存在する」を意味する. sg. dual pl. 1st p. ya>'di wa> mwa>'di wa> yara>'di wa>(excl.) mbura>'di wa>(incl.) 2nd p. ga>'di wa> gira>'di wa> 3rd p. tsa>'di wa> da>'di wa> (13)ya>'di (=i a>'di) 0 sa mba^l wa> subj + form asp verb obj neg 私は 存在 中立 飲む 酒 ない  「私は飲んでいません」 ゼロ形態素0は,同一認定の形態素として名詞文でも用いられる. (14)tl@m-i 0 musa> subj-pos pred 名前-私の ムサです   「私の名前はムサです」 【完了】 形態素はk@.単数代名詞との融合形では母音が脱落してkになる. sg. dual pl. 1st p. ik mwak@ yA^rk@(excl.) mbu^rk@(incl.) 2nd p. g@k gi^rk@ 3rd p. tsak da^k@(da>k@) 話者の念頭になかった行為が起こった時に,意外性を表現する方法としても用いられる.日本語の 「〜してしまった」と類似している. (15)ik nda>si^ 'd@va> subj + asp verb obj 私は + 完了 飲み込んだ ご飯  「ご飯を飲み込んでしまった。」 "ai naa ha'di>yee a>binci" (16)i 0 nda>si^ 'd@va> subj asp verb obj 私は 中立 飲み込んだ ご飯  「私はご飯を飲み込んだ。」 "naa ha'di>yee a>binci" 〔完了の否定〕 否定形は中立相と同じ. 【未完了】 形態素はa>.3人称単数/複数及び1人称双数においては,中立相との区別は声調だけでなされる.なお 形態素a>は,名詞文でも用いられ,存在を意味する. sg. dual pl. 1st p. ya^ mwa^ yara>(incl.) mbura>(excl.) 2nd p. ga^ gira> 3rd p. tsa^ da^ 未完了相は,動作が今すぐになされる,或いは未だ行われていないという点に焦点が当てられており, 将来なされるであろうという話者の観測を表す未来と区別される. (17)tsa^ (=tsa a>) t@ra> na>wa> ri subj + asp verb adverb modal 彼は + 未完了 行く いつ 疑問  「彼はいつになったら行くんだ?(まだ行っていない事が 話者の関心事となっている)」 (18)tsata> (=tsa ata>) t@ra> na>wa> ri subj + asp verb adverb modal 彼は 未来 行く いつ 疑問 「彼はいつ行きますか?(単に予定を聞いている)」 また主語が1人称双数,及び複数包括形の場合,「さあ〜しよう」という働きかけを意味する. (18b)mwa^ (=mwa a>) t@ra> subj + asp verb 私たち + 未完了 行く  「さあ行こう」 〔未完了の否定〕 否定形のシェーマはすでに述べた中立と同じ.実際の発話では,a>'diの語末母音iと融合してa>'dE^と なることが多い.未完了否定形は,接続法の否定形としても用いられ,「〜しないように」という意味を もつ.(ブラ語には接続法専用の否定形が存在しない) sg. dual pl. 1st p. ya>'di a> wa> mwa>'di a> wa> yara>'di a> wa>(incl.) mbura>'dia> wa>(excl.) 2nd p. ga>'di a> wa> gira>'di a> wa> 3rd p. tsa>'di a> wa> da^'dia> wa> (19)ya>'dE^ (=i a>'di a>) si k@ra wa> subj + form verb adverb neg 私は + 存在 来る 決して ない 「私はもう(二度と)来ない」 形態素a>は名詞文で用いられると,「存在する/いる/ある」を意味する. (20)cEnja> (=cEnji> a>) k@l-a-ga> ya^ subj + form adverb modal 小銭 + ある あなたに か?  「細かいお金はありますか」 【未来】 形態素はata>.1人称単数はyata>とita>の両方が可能である.ata>は本来空間における位置を表す語で, 名詞文では「〜の上にいる/ある」を意味する. sg. dual pl. 1st p. yata>(ita>) mwata> yara>ta>(excl.) mbura>ta>(incl.) 2nd p. gata> gira>ta> 3rd p. tsata> da^ta>(data>) これから行われるであろうという,話者の観測,予定を表す.例文は未完了の項を参照. 〔未来の否定〕 未完了形態素と同様,a>'diの語末母音とata>の語頭母音が融合し,a>'dEta>となる. sg. dual pl. 1st p. ya>'dEta> wa> mwa>'dEta> wa> yara>'dEta> wa>(excl.) mbura>'dEta> wa>(incl.) 2nd p. ga>'dEta> wa> gira>'dEta> wa> 3rd p. tsa>'dEta> wa> da^'dEta> wa> 名詞文における形態素ata>の用法. (21)ku>la>mnya> ata> tlali subj form compl 毛虫 上にいる 葉  「葉の上に毛虫がいる」 【進行】 形態素はa>kwa.未来のata>と同様,空間における位置を表す語で,名詞文では「〜の中にいる/ある」 を意味する. sg. dual pl. 1st p. ya>kwa mwa>kwa yara>kwa(excl.) mbura>kwa(incl.) 2nd p. ga>kwa gira>kwa 3rd p. tsa>kwa da>kwa 進行相は,例(9)「しゃがむ」に見られるように,主語が動作の最中にあること,或いは動作が今すぐな されるという話者の主観を表す. (22)ya>kwa (=i a>kwa) s@m 'd@va> subj + asp verb obj 私は + 進行 食べる ご飯  「私は食事中だ」 (22b)ya>kwa (=i a>kwa) si subj + asp verb 私は + 進行 来る  「今来ます,すぐ戻ります(トイレに立つときなどに用いる表現)」 (23)yata> (=i ata>) si 'd@pa> subj + asp verb adverb 私は + 未来 来る 明日   「私は明日来ます(予定)」 〔進行の否定〕 a>'diの語末母音とa>kwaの語頭母音が融合するため,a>kwaの語頭にある低声調が後続の音節にシフトし, 昇り声調を発生させている. sg. dual pl. 1st p. ya>'dEkwa>< wa> mwa>'dEkwa>< wa> yara>'dEkwa>< wa>(excl.) mbura>'dEkwa>< wa>(incl.) 2nd p. ga>'dEkwa>< wa> gira>'dEkwa>< wa> 3rd p. tsa>'dEkwa>< wa> da^'dEkwa>< wa> 名詞文におけるa>kwaの用法. (24)tsakwa>< (=tsa a>kwa) mbwa> subj + form compl 彼は〜の中にいる 部屋  「彼は部屋にいる」 【習慣】 形態素はana>.習慣や繰り返しの動作を表す.1人称単数代名詞との融合形はina>で,*yana>という形は 存在しない. sg. dual pl. 1st p. ina> mwana> yarana>(excl.) mburana>(incl.) 2nd p. gana> girana> 3rd p. tsana> da^na> (25)ina> b'd@ ts@r kullum subj + asp verb obj adverb 私は + 習慣 食べる 豆 いつも  「私はいつも豆を食べている」 〔習慣の否定〕 sg. dual pl. 1st p. ya'>dEna> wa> mwa>'dEna> wa> yara>'dEna> wa>(excl.) mbura>'dEna> wa>(incl.) 2nd p. ga>'dEna> wa> gira>'dEna> wa> 3rd p. tsa>'dEna> wa> da^'dEna> wa> (26)ya>'dEna> b'd@ ts@r kullum wa> subj + form + asp verb obj adverb neg 私は + 存在 + 習慣 食べる 豆 いつも ない  「私はいつも豆を食べているわけではない」 〔否定の例外的表現〕 「知る」,「好む」,「聞く」,「できる」など,主に知覚,能力に関するいくつかの動詞は,状態 (過去,現在に共通)の否定に,未完了動詞構造の最後に否定辞wa>を添えるという,特別な形が用いら れる.(すなわち,未完了の否定形からa>'diを取り去った形) (27)ya^ (=i a>) s@nd@ wa> subj + asp verb neg 私は + 未完了 知る ない  「私は知らない/知らなかった」 (28)ya^ tsOkta> wa> subj + asp verb neg 私は + 未完了 できる ない  「私はできない/できなかった」 2.3.動詞語幹の変化 動詞の中には中立,完了アスペクトにおいて,語形変化を起こすものがある.これらの動詞を変化動詞, さらに未完了(及び未来,進行,習慣)アスペクト時に用いられる語幹を未完了語幹,完了(及び中立) アスペクト時に用いられる語幹を完了語幹と,とりあえず便宜的に名付けることにする. 語形変化は語幹末母音をiに変え,さらに声調も変化させることが多い. 未完了語幹 完了語幹 kala kali^ 噛む,かじる ndasa> nda>si^ 飲み込む d@ka> d@>ki^ (芋などを)つく nja> nji> 刺す mn~ara mn~ari なめる mta^ mti^ 死ぬ 'b@la> 'b@li> 折る tla^ tli^ 切る 'didla> 'didli> 泳ぐ 変化動詞は他動詞が多いが,「死ぬ」などの自動詞も存在する.面白いのは,tsa「殴る」,tsi「殺す」 のように,明らかに同じ派生の手順で異なった意味の動詞を派生している例がいくつか見られることであ る.動詞の語幹母音を変化させる手法(Ablaut)は,特に西チャド諸語(ロン語など)や東チャド諸語 (ムビ語など)で,アスペクト表示のための主要な方法として,主にユングライトマイヤーらによって 報告され,研究されてきた.以来,語幹母音交替がチャド語の本来的なアスペクト表示方法であるという 説が主流となっていたが,ニューマン(1977)は語幹母音交替が,むしろ接尾辞(w)aによる二次的な現象で あると主張した.共時的にみて,ブラ語(及びマルギ語など,ブラ語群全体に共通していると考えられ る)におけるアスペクト表示は,空間における位置を表す語などをアスペクト形態素として用いる,二次 的,或いは派生的とも言える手法によって表すことが主流になっている.語幹母音及び声調の交替は,ア スペクト表示において積極的な役割を果たしているとは言い難く,むしろ古いシステムの名残であると考 えるべきであろう.またtsaとtsiのように,ブラ語に散見する,語末母音にiを持った動詞と,aを持った 動詞の比較検討が,ブラ語の歴史,或いはチャド諸語におけるブラ語及びブラ語群の位置を考える上で重 要なヒントを与えてくれるものと考えられる. 参考文献 Cohen, Ronald (1977), "The evolution of hierarchical institutions, a case study from Biu, Nigeria", Savanna 3/2:153-174. Grimes, Barbara F.(ed) (1992), Ethnologue; Languages of the World. 12th ed. SIL, Dallas. Greenberg, J. H. (1963), The Languages of Africa. Bloomington: Indiana University. [revised 1966, 1971.] Hoffmann, Carl F. (1955), Untersuchungen zur Struktur und sprachlichen Stellung des Bura. Ph.D. Dissertation, Hamburg. Hoffmann, Carl F. (1963), A Grammar of the Margi Language. London: Oxford University Press. Jungraithmayr, Hermann (1966), "Zum Bau der Aspekte im Westtschadohamitischen", ZDMG 116:227-34. Jungraithmayr, Hermann (1968), "Ancient Hamito- Semitic remnants in the Central Sudan", Afr. Lang. Review 7:16-22. Jungraithmayr, Hermann (1968), "The Hamitosemitic present- habitative verb stem in Ron and Mubi", JWAL 5(2):71-76. Jungraithmayr, Hermann (1968/69), "Hausa, Ron, and Angas: a comparative analysis of their 'aspect' system", AuUe 52:15-22. Jungraithmayr, Hermann (1970), Die Ron- Sprachen: Tschadohamitische Studien in Nordnigerien. Glueckstadt: Afrikanistische Forschungen 3. Jungraithmayr, Hermann (1975), "Types of conjugational forms in Chadic", in Byron, J & T. Byron (eds.) Hamito-Semitics, pp. 399-409. The Hague. Jungraithmayr, Hermann (1977), "Apophony and grammatical tone in the tense system of Chadic languages", AuUe 60:79-82. Jungraithmayr, H. & K. Shimizu (1981), Chadic Lexical Roots. Berlin. Klingenheben, August (1928/29), "Die Tempora Westafrikas und die Semitischen Tempora." ZES 19:241-268. Newman, Paul (1977), "The formation of the imperfective verb stem in Chadic", AuUe 60:178-192. Newman, Paul (1990), Nominal and Verbal Plurality in Chadic. (PALL, 12). Dordrecht: Foris. Newman, Paul and Roxana Ma (1966), "Comparative Chadic: phonology and lexicon", JAL 5:218-51. Newman, Paul and Russel G. Schuh (1974), "The Hausa aspect system", AAL 1(1):1-39. Schuh, Russell G. (1971), "Verb forms and verb aspects in Ngizim", JAL 10(SCI):47-60. Simon, Artur (1994), "Avi Pwasi, eine Musikerpersoinlichkeit aus Borno in Interview und Selbstdarstellung", in Schmidthofer, A & D. Schuiller (eds.), For Gerhard Kubik; Festschrift on the occasion of his 60th birthday. pp83-145. Peter Lang, Frankfurt am Main. ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 塩 田 勝 彦  SHIOTA, Katsuhiko ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++