釈読問題9-0453a=b
基礎形態:……
加工形態:……
特記事項:
……
b第一行
“……”:「陽」と「陵」の間には、原釈文も考釈も一字の未釈読字とするが、図版からすれば、三字の可能性が高いと考えられるが、確定し難い。
“法所”:原釈文は「鹿□」、考釈は「□□」、[研読記]は何有祖の意見として、二つ目の字を「罪」に作るが、図版に基づいて改めた。法は「灋」の形に作るが、水形はやや左に寄り、前後の字より幅が広い。軽を原釈文は「輒」に作るが、考釈に従って改めた。
b第二行
“乙丑”:原釈文は「□×」、考釈は「□□」に作る。案ずるに、秦始皇三十年代の五月朔日で、五月辛卯という暦日を許容するのは、三十二年の丙子、三十三年庚午、三十四年乙丑、三十五年己丑、三十六年癸未、三十七年丁丑である。「年」の上の「四」字は、墨蹟が不鮮明で、単独では釈読を確定することが困難であるが、恐らく四か六しか字形が合わない。次行の「遷陵守丞の巸」は、三十四年八月を以て史料から姿を消すことから、本簡の暦日は「三十四年五月辛卯」と推定される。
“法”:原釈文は「鹿」、考釈は「□」に作るが、図版に基づいて改めた。