釈読問題9-0443

基礎形態:……

加工形態:……

特記事項:

……

  

第一行

“□”:武漢大学秦漢簡牘讀書會「「《里耶秦簡(貳)》9-431-9-460號簡研読記」(簡帛網、2019年6月4日)に引用される何有祖の意見によれば、冒頭の未釈読字は、「𤻮」の可能性があるというが、残画は必ずしも疒および心の形に合わない。疒の左側の二点は本来それぞれ二画で書かれており、一画に纏めて省略して書かれても、左方向に払うように書かれており、本字とは角度が異なる。また、残画の右下の払いもまっずぐに右下に伸びており、弧状に書かれることの多い通常の心の書き方とは異なる、なお、文意からすれば、「可𢦏が言に𤻮(應)ず/ぜず」という表現は合理的に思われる。
“……”:“言”の下には、微かな墨蹟の痕が確認され、本簡が再利用のために部分的に削られたまま廃棄されたと推測される。