14 LingDyTalkは基幹研究「多言語・多文化共生に向けた循環型の言語研究体制の構築」(LingDy3)プロジェクト(pp.2–3参照)を通じて開発された,数字認識機能を活用した音声再生アプリです。書籍コードを入力したのちに数字(たとえばページ番号)をスキャンすることで,あらかじめサーバに格納されている音声データを再生します。 印刷されたものと音声データとを結びつける方法としては,QRコードを用いる方法もありますが,その場合はあらかじめQRコードを印刷しておく必要があります。一方このアプリは「数字」を認識して音声データを再生する方法を取っているため,ページ番号や例文番号のように数字が印刷されていれば,その数字を通じて音声を再生することが可能となります。つまり,すでに刊行されている書籍や印刷物にも後から音声を紐づけられる点が大きな特徴・利点といえるでしょう。 手軽に動画や音声が再生できるスマートフォンは,少数言語の記録・保存と再活性化に寄与するツールとして,今後ますます活用されることが期待されます。少数言語の音声資料は研究者だけのためにあるのではなく,その話し手やコミュニティに対しても還元される必要があります。スマホアプリLingDyTalkは,コミュニティでも活用されるスマホを通じて音声資料を話し手に届けるために開発されました。https://lingdy.aa-ken.jp/publications/tools-and-archives/3980メンバー:山越康裕,児倉徳和使用方法アプリを起動すると,まず書籍のコードを入力する画面があらわれます。ここで書籍に記載されているコードを入力し[>>]ボタンを押すと次の画面に進みます。そこで音声が収録されているページのページ番号をカメラで撮影するか,スロットを回して数字を入力し再生[ ]ボタンを押すと,音声が再生されます。オンライン研究資源の開発Online Resources「LingDyTalk」application
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