20ネットワークの構築共同研究枠を越えて繋がる海外学術調査総括班海外学術調査総括班(The Overseas Scienti c Research Coordination Team: OSC) は、AA研所員が培ってきた人文社会系フィールドワークの諸経験をふまえて、フィールドサイエンスの構築可能性の探究と超域的研究ネットワークの確立をめざす事業です。1975(昭和50)年以来、人文社会系・理工系・医学系・農学系・生命科学系など、さまざまな分野で海外学術調査にたずさわる研究者・研究組織間、そして、研究者・研究組織と文部科学省や日本学術振興会との間の情報交換や連絡調整に従事してきました。2005(平成17)年度からは、事務局をAA研フィールドサイエンス研究企画センター内に置き、活動内容のさらなる拡充につとめています。本事業の主な活動は次の2つです。1. 海外学術調査の研究組織の代表者を中心に、広く全国の研究者を集めた「海外学術調査フォーラム」の開催2. フィールドサイエンスの構築可能性をさぐる多彩な企画の継続的な開催・運営http://www.aa.tufs.ac.jp/~gisr/FieldnetFieldnetは、フィールドワークを行う研究者が文系/理系、また専門分野や所属の壁を越えて参加し、個々のフィールドや研究上の情報などを提供し合うことで、個別的な<知>を結び、それにより新たな<知>を構築するためのネットワークです。オンラインで得た学術的つながりを、オフラインのワークショップやラウンジという機会を通じて、更に発展させていきます。異分野から得られた知的刺激を、個人研究へとフィードバックさせ、さらには新たな学際的共同研究の創生に活用し、フィールドサイエンスの可能性に挑むことを目指しています。http:// eldnet.aacore.jp/Fieldling フィールド言語学コミュニティAA研は、「フィールドリング(Fieldling)」という若手記述言語研究者のコミュニティを支えています。このコミュニティは所属研究室の枠を越えた交流・協力を促進する目的で2005(平成17)年にAA研を拠点として活動を開始しました。フィールド言語学の様々な分野に関して、フィールドリングのメンバーから寄せられる意見・要望に応える形で幅広い内容にわたって研究支援企画を実施しています。このように、FieldlingはAA研が若手研究者コミュニティにおけるニーズによりよく応えるための仕組みとして機能しています。主な活動には、1. 各メンバーが研究対象の言語データを持ち寄り、具体的なトピックに絞って議論する研究会2. 分析のスキルアップを目的としたワークショップ3. 現地調査で得た資料や研究成果の刊行4. フィールドワーカー同士が情報・知識を交換できる記述言語研究コミュニティ・ウェブサイトの構築と運営5. 言語の記述的研究について広く理解してもらうための一般向けウェブサイトの運営、などがあります。http://www.aa.tufs.ac.jp/ja/training/ eldling/ネットワークの構築
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