AA研要覧 2001
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23 言語研修委員会は,その分野に精通する研究者によって構成され,アジア・アフリカの言語に習熟し,実際的に役立つ能力を高める最も効果的な方法を検討することを目指している。 短期集中言語研修の目標は, (1)口語および書き言葉の能力をつける (2)言語の科学的研究と実際的応用の訓練の提供 (3)大学院相当の学生に野外調査を実施するための手段としての言語習得の援助 専門委員会が年2回,専門委員・共同研究員合同会議が年1回開催され,研修言語の選定,教授法,開催時期・期間,実施方法,評価等について討論する。 長田俊樹 長野泰彦 縄田鉄男 森安孝夫 吉川武時 言語教育を刷新し,コンピュータ及びインターネットを利用した言語教育の方法論及び技術論的検討を行うとともに,IBMをはじめとする企業との共同研究を視野に入れた研究開発を行う。 また,単一言語に閉じたシステムではなく,多言語対応が可能なシステムパラダイムの検討を行う。 成果は,今後の研究所での言語研修での利用を筆頭に,東京外国語大学で利用できるCALLシステムの検討を行い,2000年度から概算要求を行っているコンピュータ支援言語教育研究センター(CALLセンター)の設置に向けての予備検討を行う。研究成果は,アジア・アフリカ言語文化研究所での言語研究とともに,東京外国語大学情報処理センター及びCALLセンターで活用することを目的とする。 藤村知子 田畑義之 山内 豊 鮎澤孝子 上田広美 小川英文 川上茂信 佐野 洋 在間 進 鈴木美加 富盛伸夫 成田 節 根岸雅史 野間秀樹 林佳世子 益子幸江 林 俊成 その他のプロジェクト 言語研修 (主査:峰岸真琴/所員6,共同研究員5) 言語研修(サブプロジェクト多言語CALLシステム検討会) (主査:芝野耕司/所員2,共同研究員17)カラ・カーシュのダスターンチ シャー・メメット翁(自称85歳)は新疆の高名なダスタンチ(叙事詩の弾き語り)であり,翁の十八番「アブドゥラフマン・ハン」は19世紀のホタン叛乱を題材としたもので歴史学的にも興味深い内容を含んでいる。ドタール(二弦の弦楽器)を奏でながら朗々と謳われるダスタンは謳い通すのに長時間を要し,「ああ,我が子よ! Ah! Balam」というリフレインでクライマックスに達する。 (中国,新疆ウイグル自治区ホタン地区カラ・カーシュ県,2000年9月7日,菅原純撮影)

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