29FIELDPLUS 2019 01 no.21AA研では、アジア・アフリカ地域の言語文化に関する共同研究を推進するだけでなく、以下に紹介するようなイベントを通じて、若手研究者の育成や一般の方々への研究成果の発信を行っています。また、海外で学術調査を行う研究者間の交流やネットワーキングを促進するための活動も行っています。AA研からのお知らせお問い合わせ本誌に関するお問い合わせは下記宛にお願いします。ご感想、ご意見などもぜひお寄せください。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所フィールドプラス編集部〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1field-plus@tufs.ac.jphttp://www.aa.tufs.ac.jp/ja/publications/eld-plus『フィールドプラス』はネット書店をはじめ、全国の書店でご購入、お取り寄せができます。定期購読は、最寄りの書店でお申し込みください。編集後記次号予告 2021 07 no.26コロナ禍の影響を強く受けた職種は多くありますが、フィールドワークはそのうちの一つであると思います。本号の記事の中にも、その旨について言及されているところがありました。とても胸が痛みます。その一方、会議や学会等がオンラインで行われることが一般的となり、便利な点も出てきています。一日でも早く、フィールドでの調査が再び可能になる日が戻ってくることを祈りつつ、これを機に、さまざまな研究が遠隔地においても進められる環境が、少しでも整備されていくことを願っています。(伊藤)巻頭特集を担当しました。執筆陣の力のこもった原稿から、さまざまな分野を融合した調査の醍醐味を読み取っていただけるものと思います。今号では、写真の力をあらためて感じました。遠くなってしまったフィールドに思いを馳せるときに、写真が持つリアリティーは今後ますます重要な役割を果たしていくでしょう。原稿と、そこに添えられた写真を照らし合わせて調査を頭の中で再現する時間は幸せなものでした。貴重な記録をご提供いただいたみなさまに感謝いたします。(野田)地図にすると一目瞭然になることもたくさんあります。次号では、「太陽・イネ・鉄・雨が降る」など、文明史の展開を見るのにも重要な表現が、アジア全域でどのように地理的に分布しているかを読み解きます。フィールドで見つけました「こわいもの」ホラー映画などから、アジアの「こわいもの」をお届けします!巻頭特集「アジア地理言語学研究」(仮題) 責任編集:遠藤光暁AA研研究機関研究員の石黒芙美代による『こんなはなしがあったんだ 少数言語の民話絵本(1)』が出版されました。「恩知らずなカムカム鳥」(ジンポー語〈ミャンマー連邦共和国〉)、「夜の鳥」(セーシェル ・クレオル語〈セーシェル共和国〉)、「牛の腎臓」(ブリヤート語〈中国・内モンゴル自治区〉)が収録されています。各民話を翻訳した研究者による解説コメント付き。「牛の腎臓」は、アプリを用いて話者(ブリヤート語)の音声を聞くことが可能です。2020年4月より新型コロナウイルスの影響で延期されていた企画展「越境する仮面文化̶ペルシャ・アラビア湾岸地域の女性たち̶」を、9月14日から10月30日の日程で無事に開催することができました。また、AA研の熊倉和歌子助教の著書『中世エジプトの土地制度とナイル灌漑』(東京大学出版会、 2019年)に対し、地域研究コンソーシアム(JCAS)より第10回(2020年度)地域研究コンソーシアム賞登竜賞が授与されました。この賞は地域研究における若手研究者の優れた業績(書籍・論文)に対し授与されるものです。この研究の一端は本誌22号掲載の「エジプト・ナイル流域の土地に刻まれた歴史の連続と断絶」でもご覧いただけます。AA研の近藤信彰教授にイラン文部科学技術省より、The 11th Farabi International Award for Humanities and Islamic Studies (Foreign section) が授与されました。この賞はイラン研究・イスラム研究における優れた研究業績をあげた海外研究者に授与されるものです。授賞式は8月17日にオンラインで開催されました。次号では、この研究を紹介する記事を準備中です。湾岸地域とタイの顔を覆うヴェールの比較や、湾岸女性の服装の知と実践をテーマとした講演会には、対面とオンラインで同時開催したこともあり、遠方からも多くの方にご参加いただきました。本展では実際の仮面やそれらを着用している女性たちの写真、そして語りを通じて、より仮面文化への理解や興味が深まったのではないかと思います。 ご報告 ▶ FIELDPLUS Zoomイベント本誌24号の刊行を記念した一般公開オンラインワークショップ「漢字系のフィールドワークを語る」を、2020年7月29日にZoom形式で開催しました。巻頭特集「書を求めよ!町へ出よう!漢字をフィールドワークする」の寄稿者6名全員がオンラインで集合し、座談会を行った後、一般参加者との質疑の時間を設けました。中国からの参加者も含め、当初予定の20名を超える参加があり、有意義なやりとりがありました。今回はAA研共同利用・共同研究課題「アジア文字研究基盤の構築(2)」と編集部の共催という形をとりましたが、今後も本誌のイベントにオンラインも活用していきたいと思います。 ご案内 ▶ 絵本の出版 ご報告 ▶ 展示の終了 ご報告 ▶ 受賞 ご報告 ▶ 受賞
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