33FIELDPLUS 2019 01 no.21AA研では、アジア・アフリカ地域の言語文化に関する共同研究を推進するだけでなく、以下に紹介するような研修やセミナーを通じて、若手研究者の育成や一般の方々への研究成果の発信を行っています。また、海外で学術調査を行う研究者間の交流やネットワーキングを促進するための活動も行っています。AA研からのお知らせお問い合わせ本誌に関するお問い合わせは下記宛にお願いします。ご感想、ご意見などもぜひお寄せください。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所フィールドプラス編集部〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1field-plus@tufs.ac.jphttp://www.aa.tufs.ac.jp/ja/publications/eld-plus『フィールドプラス』はネット書店をはじめ、全国の書店でご購入、お取り寄せができます。定期購読は、最寄りの書店でお申し込みください。編集後記次号予告 2019 07 no.22国際シンポジウム “Coping with Vertiginous Realities” FIELDPLUS caféリニューアルした21号はいかがでしたか。2009年1月の創刊から、おかげさまで10周年を迎えることができました。この機会に、毎号のアンケート結果も参考にしつつ、ビジュアルをより重視した親しみやすい雑誌をめざして誌面を大幅にリニューアルいたしました。 今回表紙をはじめ全体のデザインを刷新したほか、いくつかの新コーナーを始めることにしました。新連載企画の「フィールドで見つけました」は、フィールドで遭遇したさまざまなモノ・ヒト・コトについての研究者3人によるエッセイです。「あの時、あの瞬間」は、研究者を志したきっかけ、転機となったエピソードなど、これまでの研究者人生を振り返ってもらう企画です。「オシボン!」は、自分の研究の専門にとらわれず、イチ押しの本について自由に語るコーナーです。「私のフィールドワーク」では、研究成果の裏に秘められた、フィールド調査での工夫や体験、苦労話などを開陳してもらいます。裏表紙の「フィールドワーカーのよりみちスポット」は、観光ガイドではふれられないような、フィールドワーカーとっておきのこだわりスポットの紹介です。 また従来からあった「フロンティア」も、ページを増やして写真をより大きくお見せするようにしました。今号からは各記事のおわりに、新デザインのエンドマークもつけてあります。いずれのコーナーも、創刊当時の初心に立ち返り、研究内容の紹介もさることながら、フィールド研究の面白さを楽しく読んでもらうことをねらいとしています。 創刊以来さまざまな反響があり、毎号楽しみにしているというお便りや、高校の授業の教材として使っているというお知らせもいただいております。本誌が若い読者にとって、フィールド研究に興味をもつきっかけとなり、さらに将来研究者をめざす入り口になるようなことがあれば、望外の喜びです。(髙松)古代から続くキリスト教信仰で知られるエチオピア。しかし、イスラームの聖地メッカを擁するアラビア半島の対岸にあるこの地には多くのムスリムも暮らしています。この特集ではエチオピアのイスラーム信仰の様子を紹介します。フィールドで見つけました「友だち」研究者がフィールドで出会うのはインフォーマントだけじゃない。巻頭特集「祈りでつながるイスラーム」 責任編集:石川博樹フィールドネット・ラウンジは、フィ ールドネット(AA研が提供するソーシャル・ネットワーク)の利用者である若手研究者が企画するワークショップです。2018年度は、「西アフ リカ・イスラーム研究の新展開」(2019年1月26日、企画:中尾世治)、および「いかに異なる地域の研究者同士が一つの研究に向かうのか:ブラジル地域研究における Cross-region×Collaboration の実践を通じて」(2019年2月16日、企画:新川匠郎)の二件がAA研にて開催されます。詳細は下記のウェブサイトをご覧ください。http://eldnet.aa-ken.jp/ご案内▶ 国際研究集会「ムガル朝宮廷においてインドの知を分類する:『アクバル会典』」2019年3月9日(土)、10日(日)、AA研 において、16世紀末にムガル帝国第3代皇帝アクバルの宮廷で編纂されたペルシア語の百科全書『アクバル会典』に関する国際研究集会を、主に前近代に著されたインド関連のペルシア語文献を調査・分析する国際的共同研究プロジェクトPerso-Indica(ペルソ・インディカ)と協力して開催します。プログラム等の詳細はAA研ウェブサイトにおいて公開します。http://www.aa.tufs.ac.jp/ご案内▶ 言語研修アジア・アフリカ地域に関する研究を志す初学の方々を対象とした短期集中型の言語研修を、毎年8月を中心に実施しています。2018年度は、ヨルバ語、メエ語(エカリ語)、土族語の研修を実施しました。2019年度は、ジンポー語とゾンカ語(いずれも会場は東京)を予定しています。詳しくは、研究所ウェブサイト(http://www.aa.tufs.ac.jp/ja/training/ilc)をご覧ください。文化/社会人類学研究セミナーAA研基幹研究「人類学におけるミクロ-マクロ系の連関2」と、日本文化人類学会の「次世代育成セミナー」との共催で、「文化/社会人類学研究セミナー」が2018年11月17日に開催されました。博士論文や投稿論文を執筆中の若手研究者が研究発表を行い、コメンテータやフロアーの参加者と議論しました。また本年度は、特別企画「『文化人類学』『Japanese Review of Cultural Anthropology』の編集委員に聞く執筆・投稿・査読に関わるあれこれ」を実施しました。そこでは、学会誌の編集委員より、今後の投稿を考えている若手研究者に向けてのアドバイスなども寄せられました。 10月6日AA研にて、人類学における実験的民族誌の代表作の一つとされる『精霊と結婚した男:モロッコ人トゥハーミの肖像』の著者、ヴィンセント・クラパンザーノ教授を招聘し、国際シンポジウムを開催しました。この貴重な機会に、関東のみならず、その他の地域からも参加者が集まりました。AA研からは、池田昭光研究機関研究員と岡崎彰フェローが登壇しました。プログラムは下記をご覧ください。http://www.aa.tufs.ac.jp/documents/sympo_ws/sympo_program20181006ja.pdf本誌20号の刊行を記念したトークイベントFIELDPLUS caféを、2018年7月28日に東京・神保町のブックハウスカフェにて開催しました。テーマは巻頭特集にちなんで「アジアの越境する子どもたち」。立教大学の石井香世子教授が講演を行いました。あいにくのお天気でしたが、会場のキッズ・スペースを利用したお子さん連れの参加者もあり、アットホームな雰囲気の中で活発に意見が交わされました。 ご案内▶ フィールドネット・ラウンジ
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