33FIELDPLUS 2018 01 no.19●言語研修●国際シンポジウム 「プレザンス・アフリケーヌ研究: 超域的黒人文化運動の歴史、記憶、 現在」と企画展●Fieldnet(フィールドネット)Fieldnetは、AA研が提供するフィールドワークを行う研究者のためのソーシャル・ネットワークです。若手研究者が企画するワークショップ「フィールドネット・ラウンジ」として、今年度は「草の根から地域住民が生み出す『食』と『農』の空間―どうやって見つけ、調べるか?」(企画者:新保奈穂美)が1月20日にAA研にて開催されます。詳細は、http://eldnet.aa-ken.jp/をご覧ください。●文化/社会人類学研究セミナーAA研基幹研究「人類学におけるミクロ-マクロ系の連関2」と、日本文化人類学会の「次世代育成セミナー」との共催で、「文化/社会人類学研究セミナー」が2017年11月26日に開催されました。博士論文や投稿論文を執筆中の若手研究者が研究発表を行い、コメンテータやフロアーの参加者と議論しました。また本年度は、セミナー前に学会の「若手支援ワーキング・グループ」主催のワークショップも実施され、研究継続やキャリア形成に役立つノウハウや情報の共有と意見交換が行われました。 2017年8月22~24日、アフリカの脱植民地化に寄与した黒人文化総合誌『プレザンス・アフリケーヌ』の創刊70周年を記念するシンポジウムが東京外国語大学アゴラ・グローバルで開催されました。またパリのケ・ブランリー美術館が制作した同誌をめぐる企画展のアジア初開催がAA研で実現しました(8月17~31日)。●FIELDPLUSトークイベント本誌18号の刊行を記念したトークイベントを、2017年7月15日にAA研にて開催しました。テーマは巻頭特集にちなんで「砂漠の狩人の半世紀:ブッシュマンの伝統と変容」。当日は、中川裕と田中二郎の両氏が講演を行ったほか、実際の狩猟の道具を展示し、来場者に直に触れていただきました。多くの方にご参加いただき、大変盛況となりました。AA研では、アジア・アフリカ地域の言語文化に関する共同研究を推進するだけでなく、以下に紹介するような研修やセミナーを通じて、若手研究者の育成や一般の方々への研究成果の発信を行っています。また、海外で学術調査を行う研究者間の交流やネットワーキングを促進するための活動も行っています。〔 AA研からのお知らせ 〕編集後記次号予告 2018 07 no.20本誌の編集担当となったのは2013年、 10号(No.10)からでした。本号で10回目となる編集作業を終えてほっとしています。この間、「巻頭特集」や「フィールドワークって何?」といった連載企画をはじめ盛りだくさんのコンテンツで構成され、写真をふんだんに使った本誌の編集に携わるなかで、文理を問わずフィールドで活躍されている研究者の皆さまの鮮やかな写真に圧倒されながら、綴られた生の言葉をていねいに追う作業をしてきました。そうした作業を通して、世界中のさまざまな地域の自然と、そこに生きる人びとの営みや、生きものや「もの」たちに出会い、深く関わることができたように思います。編集は易しい作業ではありませんし、気を遣うことも多いけれど、他では得られない貴重な体験をさせていただいていることを実感しています。 (河合)編集担当になって3年が経ちました。業務として、たくさんの記事を読ませて頂いた『フィールドプラス』は、世界各地でフィールド(現地)調査を行なう研究者の体験を紹介する、AA研の看板雑誌です。研究所の刊行物にしては珍しく、フルカラーで写真の多い雑誌でもあります。一般にはあまり足を踏み入れることの少ない地域について、イメージ豊かに伝えられるのがその醍醐味といえるでしょう。写真を見たり撮ったりするのが好きな私には、各地の写真を細かい説明とともに拝見するのは、とても興味深い仕事です。編集ではさまざまな分野の著者の先生方から寄せられた原稿を、校正担当者が何度も読み直して著者とのやり取りをします。読みやすい内容に仕上がり、雑誌を読む方にその分野に興味をもって頂けるといいな、と思いながら進めています。(錦田)お問い合わせ本誌に関するお問い合わせは下記宛にお願いします。ご感想、ご意見などもぜひお寄せください。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所フィールドプラス編集部〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1field-plus@tufs.ac.jphttp://www.aa.tufs.ac.jp/ja/publications/field-plus©Roengchai Kongmuang『フィールドプラス』はネット書店をはじめ、全国の書店でご購入、お取り寄せができます。定期購読は、最寄りの書店でお申し込みください。アジア・アフリカ地域に関する研究を志す初学の方々を対象とした短期集中型の言語研修を、毎年8月を中心に東京と大阪の2会場で実施しています。2017年度は、ハンガリー語とジャワ語の研修を実施したほか、特別企画として史料講読研修「中国古代文書簡牘」を実施しました。2018年度は、ヨルバ語,メエ語(エカリ語)(東京会場)、土族語(大阪会場)を予定しています。詳しくは、研究所ウェブサイト(http://www.aa.tufs.ac.jp/ja/training/ilc)をご覧ください。巻頭特集アジアの越境する子どもたち責任編集:石井香世子「異国」で産まれ育つ子ども、「故郷」にとり残される子ども。人道主義の枠からこぼれ落ちる子ども…市民権の概念を「越境する」子どもたちを通して、アジアのグローバル化と新自由主義を見つめていきます。連載企画 フィールドワークって何?テーマ「あつめる」研究者はデータをあつめにフィールドへ
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