フィールドプラス no.18
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『フィールドプラス』はネット書店をはじめ、全国の書店でご購入、お取り寄せができます。定期購読は、最寄りの書店でお申し込みください。お問い合わせ本誌に関するお問い合わせは下記宛にお願いします。ご感想、ご意見などもぜひお寄せください。中東地域には多くの民族が暮らし、またいくつかの宗教がそれぞれ様々な方法で信奉されてきました。少数派をキーワードとして、中東社会の多様性に、一緒に目を向けてみませんか?テーマ「よむ」連載企画 フィールドワークって何?今号は辞書作りに取り組んでいる方々の活躍ぶりを、巻頭特集とインタビューで紹介することができました。巻頭特集の中川さんたちは言語学者と人類学者の混成チームで、長期間にわたるフィールドワークの成果をまとめて、言語民族誌的な辞書の完成を目指しています。私も似たような仕事の真っ最中なので興味津々でした。それにしてもゲップをすると涼しくなるという現地の人びとのライフハックにはびっくりです。いったいどういうメカニズムなのでしょうね。また、インタビューにご登場いただいた町田さんは、全く異なるアプローチで、大部なヒンディー語の辞書を作り上げました。次から次へと移り変わる印刷史の中で、それらに振り回されることなく、むしろ新技術もソフトウェアも(あのワードさえも!)、持ち前の探究心で仕組みを解明し、使いこなしてしまう町田さん。お話を伺って元気と勇気をもらいました。 (星)●Fieldnet(フィールドネット)Fieldnetは、AA研が提供するフィールドワークを行う研究者のためのソーシャル・ネットワークです。文系・理系、専門分野や所属の違いをこえて、研究者に幅広く参加していただき、フィールドや研究上の情報を提供しあい、新たな共同研究の輪を構築するネットワークとして機能することを目指しています。現在はフォト・コンテストも開催中です。また、インターネット上の交流だけでなく、次世代の研究者が企画するフィールドネット・ラウンジを公募で開催しています。詳細は、http://fieldnet.aa-ken.jp/をご覧ください。●FIELDPLUS Café本誌17号の刊行を記念して、恒例のFIELDPLUS Café を2017年1月18日に神保町のサロンド冨山房Folioにて開催しました。テーマは巻頭特集にちなんで「チベット牧畜民の『今』を記録する」。当日は、執筆陣(別所裕介、ナムタルジャ、海老原志穂、星泉)全員が登壇し、研究チームが制作し編集後記AA研では、アジア・アフリカ地域の言語文化に関する共同研究を推進するだけでなく、以下に紹介するような研修やセミナーを通じて、若手研究者の育成や一般の方々への研究成果の発信を行っています。また、海外で学術調査を行う研究者間の交流やネットワーキングを促進するための活動も行っています。●中東☆イスラーム研究セミナー、教育セミナー中東もしくはイスラーム世界について調査・研究する大学院生や若手研究者を対象としたセミナーを、AA研にて開催いたします。セミナーでは、調査・研究領域に関する最新の知識・情報を提供するとともに、参加者による研究発表と討論を行います。主に大学院生を対象とした「教育セミナー」が9月14日~17日に、博士論文準備中の方々を対象とした「研究セミナー」が12月15日~17日に開催されます。募集要項等の詳細は下記のウェブサイトをご覧ください。(本年度の教育セミナーは募集が終了しています)http://meis2.aacore.jp/普段、わたしは屋内に閉じこもって誰とも話さずに本やパソコンをじっと見ているタイプの研究をしており、いわゆるフィールドワークとは遠い生活を送っています。その反動か、時に「外に出て人と話しながら研究したい!」と強く思うことがあるのですが、世界各地・様々な分野でのフィールドワークを垣間見ることができる『FIELDPLUS』は、いつもその鬱憤を晴らしてくれます。このたび縁あって、精神安定剤ともいうべき本誌の編集作業のお手伝いをする機会に恵まれました。玉稿の数々を(編集途中に泣く泣く割愛した話まで!)一足お先に読めることに喜びを感じています。また、編集会議で編集部の先輩方から出されるアイディアも、自分には到底思いつかないことばかりで、いかに狭い世界で生きてきたかを思い知らされています。次号でも自分自身の知見を広めつつ、フィールドワークの魅力を伝えるお手伝いができればと思います。(小山内)た映像作品『チベット牧畜民の一日』を解説付きで上映しました。上映中は参加者からの質問を随時受け付けるというスタイルで進み、上映後には現地からの留学生のナムタルジャ氏との交流もあり、いつものカフェとは趣向の違った楽しい会となりました。●文化/社会人類学研究セミナーAA研基幹研究「アジア・アフリカにおけるハザードに対する『在来知』の可能性の探究ー人類学におけるミクロ-マクロ系の連関2」では、日本文化人類学会の「次世代育成セミナー」との共催で、全国の博士後期課程の大学院生およびPDを対象とした「文化/社会人類学研究セミナー」を2017年11月26日に開催する予定です。受講生による研究発表とそれを受けた議論を通して、博士論文や投稿論文の執筆に必要な知識の拡大を目指します。所属大学院を超えた知的交流の場として活用してください。詳細はHPにて。http://www.aa.tufs.ac.jp/kikanjinrui/●チベット牧畜民の仕事展本誌17号の巻頭特集の関連企画として、2017年2月13日から3月11日まで、AA研の1階資料展示室にて、牧畜民の暮らしと日々の仕事をテーマとした企画展が行われました。会場では、現地に通い続けた研究者ならではの豊富な写真や解説パネルとともに、バターづくりの桶や家畜追いに使うひも、ヤクや羊の毛織物など日常の道具も展示。現地で撮影した映像作品『チベット牧畜民の一日』も常時放映。五感で感じられる展示として好評を博し、全国各地から500名を超える来場者がありました。ご来場の皆様ありがとうございました。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所フィールドプラス編集部〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1field-plus@tufs.ac.jphttp://www.aa.tufs.ac.jp/ja/publications/field-plus●海外学術調査フォーラム2017年7月1日(土)、AA研にて海外学術調査フォーラムが開催され、全国から多くの方にご参加いただきました。午前はワークショップ「フィールドサイエンスにおけるドキュメンテーション――あつめる・はかる・かぞえる」が、午後は地域別分科会と全体会議が開催されました。また、学際的共同研究の計画、中間報告、成果報告の場として、ポスター展示「海外学術調査フェスタ」も、あわせて開催されました。詳細はこちらをご覧ください。http://www.aa.tufs.ac.jp/~gisr/forum.html巻頭特集研究室を出てフィールドで何を「よむ」?33〔 AA研からのお知らせ 〕次号予告  2018 01 no.19一なる神、多様なる人間社会:少数派から読み解く中東地域責任編集:近藤洋平

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