33FIELDPLUS 2016 01 no.15●FIELDPLUS café荻窪のカフェ「6次元」にて、2016年7月7日(木)、『FIELDPLUS』編集部主催のトークイベントFIELDPLUS caféが開催されました。15号の巻頭特集「ひとと「もの」の関係性を探る」にご寄稿いただいた久保明教さん(一橋大学)に、「人間とコンピュータの関係性を探る―現代将棋における棋士とソフトの相互作用をめぐって」というテーマでお話しいただきました。トークの後には、将棋や人工知能、またひとと「もの」の今後のかかわり方の可能性などについて、来場者との間で活発なやり取りがなされました。●大瀬二郎報道写真展 「遥かなる地へ思いを馳せて」大瀬二郎報道写真展「遥かなる地へ思いを馳せて」を2016年12月5日(月)-2017年1月20日(金)にかけて開催しました。大瀬氏は1968年生まれ、07年国際報道写真祭のニュース部門優秀賞等受賞多数。写真展のコンセプト:今、世界で起きていること。“紛争”、“暴力”、“自然の脅威”…。かつての「恵みの大地」は様相を変え、人々は追われる。それでも一瞬一瞬を懸命に生きている姿があった。主催:AA研基幹研究「アジア・アフリカにおけるハザードに対する『在来知』の可能性の探究―人類学におけるミクロ-マクロ系の連関2」●チベット牧畜民の仕事展古くから標高や土地の特徴にあわせて、農業や牧畜業が営まれてきたチベット。その文化の背景を理解するには、土地に根ざした普通の人々の生業を知るという視点が欠かせません。本企画展では、家畜とともに生きるチベット牧畜民の暮らしと仕事の「今」に迫ります。ぜひご来場ください。会期:2017年2月13日(月)〜 3月11日(土) 土日休場、ただし2月18日(土)・ 19日(日)、3月11日(土)は開場時間: 10〜17時会場:東京外国語大学アジア・アフリカ 言語文化研究所1階資料展示室入場料:無料AA研では、アジア・アフリカ地域の言語文化に関する共同研究を推進するだけでなく、以下に紹介するような研修やセミナーを通じて、若手研究者の育成や一般の方々への研究成果の発信を行っています。また、海外で学術調査を行う研究者間の交流やネットワーキングを促進するための活動も行っています。〔 AA研からのお知らせ 〕編集後記次号予告 2017 07 no.18今号の巻頭特集は、前編集長の星さんが満を持しての責任編集です。言語学者と人類学者のコラボレーションによるフィールドでのさまざまな発見の熱気が、読んだ方にはきっと伝わってきたと思います。チベット牧畜民のおかれた現状に関しても、いろいろと考えさせられる内容でした。インドネシアに渡った日本の中古電車の活躍を伝えるField+TRAINは、いかがだったでしょうか。赤と黄色に塗られているので元の印象とだいぶ変わってしまいましたが、中学、高校と通学でお世話になった千代田線の6000系車両がジャカルタで元気に余生を送っているのを知り、私も胸が熱くなりました。今後は中古電車に続いて、日本発の鉄道オタク文化がアジア各地に広がるかもしれません。(髙松)前号から編集担当となりました。学術誌の編集に携わった経験はありましたが、一般向けの広報誌の誌面を、それなりの人数で作り上げていくという本誌の作業をとても新鮮に感じています。また今号は執筆者の一人でもありました。いざ書いてみると非常に硬い文章になってしまい、自分の原稿のいたらなさをなお痛感しているところです。「フィールドワークって何?」では、かつて総合地球環境学研究所における文理融合の研究プロジェクトでご一緒していた奈良間さんにご寄稿をお願いし、氷河という興味深い視点から中央アジアの山岳地域をクローズアップしていただきました。今後も、文理とりまぜたさまざまなアプローチによるフィールドワークの姿をお届けできたらと思っています。(野田)お問い合わせ本誌に関するお問い合わせは下記宛にお願いします。ご感想、ご意見などもぜひお寄せください。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所フィールドプラス編集部〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1field-plus@tufs.ac.jphttp://www.aa.tufs.ac.jp/ja/publications/field-plus『フィールドプラス』はネット書店をはじめ、全国の書店でご購入、お取り寄せができます。定期購読は、最寄りの書店でお申し込みください。アジア・アフリカ地域に関する研究を志す初学者の方々を対象とした短期集中プログラムによる言語研修を、毎年8月を中心に実施しています。言語研修では、フィールドワークや文献研究に必要な言語知識や手法など、専門的な知識も学びます。 2016年度は、琉球語(東京会場)、ヒンディー語(大阪会場)の研修を開催しました。予定していたゾンカ語は諸般の事情により中止となりました。受講を予定されていた方には大変ご迷惑をおかけしました。この場を借りて心よりお詫びいたします。琉球語、ヒンディー語の教材は今年度内に研究所ウェブサイトより公開される予定です。 2017年度は、通常の研修としてハンガリー語(東京会場)、ジャワ語(東京会場)を、また特別企画として史料講読研修「文書簡かんとく牘講読」(八王子セミナーハウスでの合宿形式)を予定しています。関連する研究を志す皆様のご参加をお待ちしております。 詳しくは研究所ウェブサイト(http://www.aa.tufs.ac.jp/ja/training/ilc)をご覧ください。●言語研修巻頭特集カラハリ狩猟採集民の言語民族誌を編む責任編集:中川 裕南部アフリカのカラハリ乾燥地帯には、かつてその地で狩猟採集の生活をしていた最後の世代が居住する。彼らが使い続けてきた言語の構造とその使用を解読して「砂漠の狩人」の言語学的エスノグラフィーの編纂に挑む。連載企画 フィールドワークって何?テーマ「たたかう」研究者はフィールドで何とたたかうのか?
元のページ ../index.html#35