ごあいさつ

本コンテンツは、2006年11月21日から2007年1月26日まで、アジア・アフリカ言語文化研究所1F展示室で開催された写真展「古都バガン~あまたなる仏塔の郷へ~」のコンテンツをオンライン展示として再構成したものです。

バガンは、ビルマ人による最初の王朝の都が置かれた地です。バガン朝の時代には、インド世界の文化的影響のもと、先進民族であったピュー人やモン人の文化を受容し、仏教建築や、彫像・壁画・浮彫・漆喰装飾などの芸術が花開きました。また、初めてビルマ語が文字によって書き表されたのもこの時代で、石碑に刻まれたり、墨で寺院の壁に書かれたりした文字資料がたくさん現存しています。まさにバガンは、ビルマ人にとって文化のふるさとなのです。

写真展「古都バガン」は、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所(AA研)アジア書字コーパス拠点(GICAS) の研究プログラム「東南アジア諸文字の源流と発展」の研究活動の一環としてバガン遺跡で行なった碑文調査から得られた文字資料の写真と、調査の合間に撮影された風景・建築・芸術・人の暮らしなどの写真によって、バガンの文化を概観していただくために企画されました。会期中には約400名の方にご来場いただきました。この場を借りて、改めて御礼申し上げます。

本コンテンツによって、会期中にご来場いただけなかった皆様にも、東南アジアでも特筆すべき文化遺産を、その一端なりとも味わっていただければ幸いです。

黄金のバガン