IRCプロジェクト

地名にみる歴史の痕跡

最終更新日 2011/3/31

代表者

澤田英夫

所内メンバー

栗原浩英
梅川通久(特任研究員)

 

目的

多民族が接触交錯した地域の地名を概観すると,そこに異なる言語の語源を持つ地名が混在する状況を見出すことができる。これらの地名にみられる諸民族の歴史の痕跡を見出し,歴史的な文化圏や国家領域を再検討するための手掛かりを提出することが期待できる。

本プロジェクトは,東南アジアの2つの地域の地名についての作業と考察を目的とする2つのサブプロジェクトからなる。

カチン州地名サブプロジェクト

カチン地域は古来タイ系民族の居住した地域であり,明朝期にはこれらタイ系諸民族が土司に任命された。後にカチン系民族が優勢となり,さらには中国系やインド系の住民も居住する。本サブプロジェクトでは,過去にIRC経費や科研費などで入力したビルマ地名のリソースを公開する作業の一環として,カチン州地名データベースを構築する。

→カチン州地名データベースのページへ

中部ベトナム地名サブプロジェクト

ベトナムの地名にはその歴史を反映して,北部には漢越音によるものが多くみられる一方,中部から南部にかけて漢越音によらない地名の数が多くなっていく。本サブプロジェクトでは,行政単位のうち第3位(社レベル)およびそれ以下の地名の由来考察を行い,データベースの構築を目指す。

→中部ベトナム地名対応表(現在⇔『同慶地輿志』所収)のページへ