ジャヤ=ハリヴァルマン1世の寺院柱刻文, C30A2
Temple Inscription of Jaya-Harivarman I, C30A2

ポー=ナガルの主寺院A左門柱の右側面に刻まれた3つの刻文のうち、上から2つ目のチャム語刻文の前段としてサンスクリット語で2詩節だけ述べられている部分である。ヤープナガルと女神の名があるが、チャム語でヤーンが神、プが主人、ナガルがサンスクリット語起源で町、国という意味で、町の主人たる神という意味である。チャム語部分はハリヴァルマン王がすべての方面において勝利した王であるのでここにポーナガル寺院の女神に多くの財を寄進すると述べている。当初この碑文はチャム語部分にある数字による記述からシャカ暦1092年(西暦1170年)のものとされていた。その後、Finotらの研究によってBergaigneが示した数字の解読の一部に誤りがあることが証明され、訂正された。BEFEO 15(2), p.~50, fn.1 (1915)参照。

l.1 ||* sva_sti ||*|| aa_si_ndhu_bhuu_ta_la_pa_ti_tva_ra_sa_sya laa_bhe sva_r^ggaa_spa_daa_spa_da_pa_ti_tva_ra_sa_sya laa_
||* svasti ||*|| aasindhubhuutalapatitvarasasya laabhe svarggaaspadaaspadapatitvarasasya laa-

吉祥。海までの(すべての)地表の主たることの味わいを有することがあるにもかかわらず、天を住処とする者たちの権限の主たることの味わい(帝釈天の地位?)の獲得を

l.2 _bha_m' ta_ttaa_nsa yaa_pu_na_ga_raa_hva_ya_de_va_taaM praa_ksaM_se_va_te sma su_dha_ne_na nu taa_va_tai_
-bham tat taan sa yaapunagaraahvayadevataaM praak saMsevate sma sudhanena nu taavatai-

願って、彼ら(天人たち)とともに、まず yaapunagara と呼ばれる神に、これほどの良き財をもって崇拝するのである{fn1}

l.3 _na_m'|| yaaG po>> ku Shrii ja_ya_ha_ri_va_r^m_ma_de_va vi_
-nam || (以下チャム語)

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