「アジア・アフリカ言語文化論研究」(比較言語文化論)


東京外国語大学大学院博士後期課程

1999年度
担当:上岡、加賀谷、梶、新谷、中嶋、バースカララーオ、町田、峰岸
時間: 月曜日3限
場所: (2313)
講義内容:

アジア・アフリカ諸言語をもとに、言語の諸相(音韻、文法etc)に関し、比較・対照の方法を検討することを目的とし、アジア・アフリカの様々な言語を研究対象とする研究所が共同(時には交替)で講義・指導することを目的とする。本年度主査:梶

4.12. 本年度分担割り当てを決めた。
5月:院生研究発表とそれに関する議論
5/10: 原 真由子 「バリ語とインドネシア語の文内コード切り替えにおける文法的制約に関する問題提起」
5/24: 神谷 俊郎 「言語」と「民族」の関わり --- 南アフリカ・東ケープの場合」
6/7: 須田 義治 「現代日本語のアスペクトにおけるアスペクト的意味の対立をめぐって」
6/21: 古閑 恭子 「ブラックアフリカと文字 --- リベリアのヴァイ文字のケース --- 」
7/5: 米田「マテンゴ語の動詞の活用形」


「東南アジア諸語統語法研究」

東京外国語大学大学院(博士後期課程『東南アジア言語論』)

1999年度
時間: 火曜日3限
場所: 峰岸研究室(2514)
講義内容:

東南アジアから東アジア各地に分布するシナ・チベット 系、タイ系、オーストロアジア系の諸言語の多くは孤立語で あり、その文法記述・研究には、伝統的な形態論主体の文法 論を安易に適用することはできず、機能主義的、意味・統語 的、談話文法的、認知論的などの様々な研究手法の応用を検 討する必要がある。  本講義では、孤立語であるタイ語・カンボジア語などを取 り上げ、受講者の専攻言語に関する研究発表を中心として、 発表の形式、論文執筆の指導を行う。 さらに余裕があれば、各自の研究に有益な論文を取り上げ て、輪読形式で読む。 輪読は回毎の担当者によるハンドアウト作成を義務とし、ハ ンドアウト作成と発表法についての練習を兼ねる。

4.13. 受講者顔合わせ、ガイダンス
4月: 坂本文子発表 「カンボジア語の自他兼用動詞について」およびその内容 に関する議論
5月: 吉田一彦発表 「他動性にもとづく動詞分類の問題点+pai (行く)の分析案」
6月: スリポンパイブーン・ユパカー発表 「日本語の動詞分類とタイ語の動詞分類」
6月22日: 峰岸 真琴発表 「言語類型と文法分析 --クメール語 /baan/ を例に --」
7月: タッサニー・メタピシット発表「タイ語の動詞分類:統語的、語彙的な観点から」
9月21日:ルタイワン・ケッサクン発表「タイ語の結果構文」その1
9月28日:ルタイワン・ケッサクン発表「タイ語の結果構文」その2
10月12日:タッサニー・メタピシット発表「タイ語の動詞分類:統語的、語彙的な観点から」その2
10月26日:タッサニー・メタピシット発表「タイ語の動詞分類:統語的、語彙的な観点から」その3
11月2日:タッサニー・メタピシット発表「タイ語の動詞分類:統語的、語彙的な観点から」その4
11月9日:坂本文子発表 「クメール語の自動詞文」およびその内容 に関する議論
11月30日:坂本文子発表 「クメール語の自動詞文」およびその内容 に関する議論
 峰岸真琴「類型論と言語理論」のプリント配布と説明
2000年1月18日:スリポンパイブーン・ユパカー発表およびその内容 に関する議論

 

「カンボジア語統語法研究」

東京外国語大学大学院(博士前期課程 『カンボジア語学研究』)
1999年度
時間: 火曜日2限
場所: 峰岸研究室(2514)
講義内容:

孤立語であるカンボジア語には、文法カテゴリーの認定、 狭義の統語論と語用論・談話文法、意味論との関係など、 オーソドックスな言語理論の枠に収まりきれない特有の問題 がある。従って、統語法の研究には、カンボジア語そのもの の理解だけでなく、一般的な言語理論とその適用範囲、限界 について理解することが必要である。 本講義では、カンボジア語および統語論に関する論文を輪 読形式で批判的に読む。テキストは配布する。 輪読は回毎の担当者によるハンドアウト作成を義務とし、ハ ンドアウト作成と発表法についての練習を兼ねる。

坂本文子発表「カンボジア語の自他兼用動詞について」およびその内容 に関する議論

6.22. 峰岸 真琴発表 「言語類型と文法分析 --クメール語 /baan/ を例に --」


「言語情報処理研究 I」

麗澤大学大学院(言語教育科、博士課程前期 『言語学特講 I』)
1999年度
時間: 木曜日3限
場所: 麗澤大学
講義内容:

(1) エディタ、ワードプロセッサ、データベース、DTPr(Desk Top Presentation) の基礎を学びながら、パソコンを日本語、外国語の分析と教育にどのよう役立てることができるか、その可能性について実際に操作しながら考える。 パソコンの基礎の習得から始めるが、学生個々の専門のテーマにパソコンを初めとした情報機器をどう利用するかを考え、資料収集、分析、結果の発表などの研究実践に役立てることを最終的な目的とする。
(2) 評価方法 授業時間中の発表の方法と内容、出席点、レポートで総合評価する。 レポートは電子化すること。
(3) 授業の前提条件 パソコンの基礎から学ぶので、2年次ではなく1年次に履修してほしい。パソコンの知識は前提としないが、パソコンは、自身で試して結果を確認しないと基礎が身に付かないので、復習と発表準備に十分な時間をかける必要がある。
(4) 履修人数は10人程度まで
(5) 教科書 プリントその他を配布
(6) 参考文献 森 靖男『大学生の学習テクニック』、大月書店、1995年2月。 中島靖『日本語TEXT加工入門ハンドブック』情報管理、1997年。 その他新しいものを随時指示する。


実施内容:

4月:導入:受講生自己紹介と講義内容の説明「パソコンはなぜパーソナルか?」
5月:PC(WinNT) の起動、ログイン、デスクトップ、エディタ使用
6月:ワープロのアウトライン機能、目次と索引、テキストファイル、HTML
夏休み課題:「研究計画を、アウトライン化し、ワープロ文書化、PowerPointでプレゼンする準備をすること」
9月:各自の研究計画の発表と、討議
10月:各自の研究計画の発表と、討議
11月〜1月:各自の研究計画の発表と、討議


「文字論・表記法」

麗澤大学大学院(言語教育科、博士課程前期 『言語学特講』)

1999年度
時間: 木曜日4限
場所: 麗澤大学
講義内容:

(1) 講義内容 現代日本語の文字と表記法の特質について、日本語音韻体系との対応、ずれについて考察する。また、日本語正書法だけでなく、世界の諸言語の正書法や音韻体系なども取り上げて比較・対照をし、文字体系一般についての理解を深める。 また、コンピュータ上での文字の処理について解説し、初歩的なテキスト処理について実習を行う。

(2) 評価方法 出席点、課題実習レポートで総合評価する。

(3) 授業の前提条件 言語情報処理研究 I を前年度か、または同一年度に履修していること。 講義を聞くだけでなく、テキストについて概要をまとめ、発表を求める。テキスト処理については、課題について自身で試行錯誤し、レポートをまとめるために十分な時間をかける必要があるので、時間外にパソコンを使う時間の余裕を十分確保しておくこと。

(4) 履修人数は10人程度

(5) 教科書 (6) 参考文献
中島靖『日本語TEXT加工入門ハンドブック』情報管理、1997年。
エイホ、カーニハン、ワインバーガー『プログラミング言語 AWK』トッパン1989年。
Lunde 『日本語情報処理』ソフトバンク、1995年。
Wall and Schwartz 『perl プログラミング』ソフトバンク、1993年。
芝野耕司『JIS漢字字典』日本規格協会、1997年。
服部四郎『新版音韻論と正書法』岩波書店、1979年。
『言語学大辞典』「術語編」、三省堂
Daniels, P.T. et al eds. ``The World's Writing Systems'', Oxford Univ. Press, New York Oxford, 1996.

実施内容:

4月:「文字論・表記法」の講義内容に関する導入および議論
5月:ラムゼイ著「中国の諸言語」について、Computerと文字
6月:DOS の基礎:path, redirect, pipe, batch file, grep, ygrep, sed
9月、10月:「インドの文字とその伝播」「awk での文字列処理」



Nov, 1999