「カンボジア語統語法研究」

東京外国語大学大学院(博士前期課程 『カンボジア語学研究』)
2000年度
時間: 火曜日2限
場所: 峰岸研究室(2514)
発表内容:

孤立語であるカンボジア語には、文法カテゴリーの認定、 狭義の統語論と語用論・談話文法、意味論との関係など、 オーソドックスな言語理論の枠に収まりきれない特有の問題 がある。従って、統語法の研究には、カンボジア語そのもの の理解だけでなく、一般的な言語理論とその適用範囲、限界 について理解することが必要である。 本講義では、カンボジア語および統語論に関する論文を輪 読形式で批判的に読む。テキストは配布する。 輪読は回毎の担当者によるハンドアウト作成を義務とし、ハ ンドアウト作成と発表法についての練習を兼ねる。

坂本文子発表「クメール語の自動詞文」
6.6-13.吉田一彦発表「状況の変化を言い表す日本語の表現」
6.20-27. 峰岸真琴発表「タイ語day の意義と用法について」
7.4-11. 峰岸真琴発表「クメール語baan の意義と用法について」

高橋清子発表
9, 10, 11月 坂本文子発表
峰岸真琴発表「類型論から見た文法理論」
峰岸真琴発表予定 「孤立語研究の方向性について」など。

 


「東南アジア大陸部の言語学」

東京外国語大学外国語学部(『アジア言語研究II』)
2000年度前期
時間: 火曜日4限
場所: 2213教室
講義内容:

東南アジア大陸部の言語を主題として、類型論、文法、音声と音韻などについての、言語学の基本的な考え方を学ぶ。今年度は特に日本語との対照を軸に議論を進めることにする。

教材・参考書等:『言語学大辞典』(三省堂)の東南アジア諸言語の項目および術語編

 町田 健:『言語学が好きになる本』

成績評価:出席と発表、レポートによる。

受講上の注意:発表と、それに基づく討論を中心に進めるため、出席と発言を重視する。

受講者の専攻語について、グループで、あるいは個人で発表を求める。

実施内容:

4/18.
・ 東南アジアの概念
 東南アジア世界のアイデンティティー、分類とは何か
・環境から見た東南アジア
 地形、気候、伝統的な土地利用形態、大河の役割、海の役割

4/25.
・民族構成から見た東南アジア
・言語系統論から見た東南アジア
5/9.
系統論と比較言語学、民族分類と言語分類の関係
5/16.
 オーストロネシア語族、オーストロアジア語族、タイ・カダイ語族、シナ・チベット語族、ミャオ・ヤオ語族
5/23.
・音声・音韻から見た東南アジア
5/30.
 音声、音韻、文字の関係
レポート提出(専攻語の母音、子音、音節について、専攻語を学ぶのに困難な点、専攻語を母語とする話し手が日本語を学ぶのに困難な点を挙げよ。)
6/6-13. レポートを基に、タイ語の音韻について
6./27. カンボジア語の音韻について
7/4. ヴェトナム語の音韻について(予定)
7/11. ビルマ語の音韻について (予定)
7/18. 言語類型地理論からみた東南アジア(予定)

 


「言語情報処理研究 I」

麗澤大学大学院(言語教育科、博士課程前期 『言語学特講 I』)
2000年度
時間: 夏期集中講義
場所: 麗澤大学
講義内容:

(1) 講義内容 講義初日のレポートの研究テーマと計画に基づいて、学生にそれぞれ発表をしてもらう。 発表についてのディスカッションを講義参加者が行い、テーマの内容、研究方法などについて、掘り下げる。 さらに、各自のテーマについてパソコンをどのよう役立てることができるか、その可能性について実際に操作しながら考える。 ワードプロセッサ、データベース、DTPr(Desk Top Presentation) の基礎を学びながら、 資料収集、分析、結果の発表などの研究実践に情報機器を役立てることを最終的な目的とする。
(2) 評価方法 授業時間中の発表の方法と内容、出席点、レポートで総合評価する。 レポートは電子化すること。
(3) 授業の前提条件 パソコンの基礎については、集中講義で学ぶ余裕はないので、予め情報センターの講習を受けておくこと。パソコンは、自身で試して結果を確認しないと基礎が身に付かないので、講義前後に集中的に取り組む時間を持つ必要がある。 また、講義を聴講する前に、以下の課題について、字数1200字前後のレポートを書き、 講義初日に提出すること。 「大学院における研究テーマと計画」
(4) 履修人数 10人程度まで
(5) 教科書 プリントその他を配布
(6) 参考文献

森 靖男『大学生の学習テクニック』、大月書店、1995年2月。
中島靖『日本語TEXT加工入門ハンドブック』情報管理、1997年。

実施内容:



「モン・クメール諸言語」

大阪外国語大学外国語学部・大学院共通(夏期集中講義 7月21日〜27日)

講義内容:

カンボジア語の初歩を学びつつ、その言語学的な地位を概説する。
テキスト:上田広美著『エクスプレスカンボジア語』 (白水社、2000年)