インドと東南アジア

現在に至るまで、インド人は東南アジアを自らの文明の枝葉と見なしている。

例:インドがアセアンのオブザーバーに加わる。インド考古学局がアンコールワットの修復に参加する。

現代の東南アジア大陸部の人たちにとっては、インドはむしろ縁遠い世界。

例:インドと東南アジアを概観する地図はない。地図がないのは、そういう視野が一般的でないからとも言える。

参照:インドと東南アジアの地図

「東南アジア(Southeast Asia)」の概念

参考文献:『東南アジアを知る事典』(石井米雄他監修、1986, 平凡社)

  1. Southeast Asia:というのは太平洋戦争中のアメリカの軍事的目的による造語
  2. それ以前の日本人の認識:「南方」「南洋」という漠としたもの
  3. 中国人の認識「南海」:航海で結ばれた地域
  4. 石田幹之助:『南海に関する支那資料』327pp.、1945年、東京、生活社
  5. インド人の認識「黄金の地」?  実は「黒い水の向こう」の暗黒の地というのがインド人の世界認識
  6. ヨーロッパ人の認識:Further India
  7. 東南アジアの自己認識:ASEAN (Association of South-East Asian Nations) 1967.8.〜

桃木至朗『歴史世界としての東南アジア』

(世界史リブレット12, 1996年、山川出版社)

p.30「東南アジアという用語を初めて用いたのは、1830年代のアメリカ人宣教師、
20世紀初頭に考古学、民族学でこの用語を確立したのはドイツ・オーストリアの学者 ハイネゲルデルン(1942)「東南アジアにおける国家と王権の観念」」