タイ語辞典の電子化とその応用
プロジェクトの目的
冨田竹二郎編『タイ人のための日本語タイ語辞典』、『タイ日大辞典』に基づいて、紙媒体から電子化されたデータを利用したweb 上でのツールの開発を試みる。
プロジェクトの概要と進行状況
2007年度:
冨田竹二郎編『タイ人のための日本語タイ語辞典』、『タイ日大辞典』について、原著作権者、著作権継承者、著作隣接権継承者から、これらのデータの電子化と学術・研究上の利用に関して、国立大学法人東京外国語大学に対しての許諾をいただいた。
グローバルCOEプログラム 「コーパスに基づく言語学教育研究拠点(CbLLE)」(2007〜)における「タイ語の機械辞書開発」プロジェクト
において、 冨田竹二郎編『タイ人のための日本語タイ語辞典』のデータの電子化を行った。
2008年度:
『タイ人のための日本語タイ語辞典』データの教育への応用として、学習用電子辞典を開発し、CbLLE拠点webサイトから公開している。
冨田竹二郎編『タイ日大辞典』のテキストデータ化をAA研IRCプロジェクトで行っている。
2009年度:
IRCプロジェクトにより、冨田竹二郎編『タイ日大辞典』のテキストデータ化が完了した。
タイ語の音韻表記法にはさまざまなものが用いられているが、同辞典の音韻表記について、研究・教育上適切な表記法に改めるべく検討を行っている。
2010年度:
タイ語の音韻表記の校正作業を行った。また、同辞典のデータの一部に基づき、動詞とその補語についての研究発表を行った。さらに、多次元アノテーションに基づく多言語分析ツール MDAS に、試験的にタイ語データを入力した。
- 佐藤大和・峰岸真琴「多次元アノテーションに基づく多言語分析ツールの構築」情報処理学会人文科学とコンピュータ部会報告, 2011年1月22日, 総合地球環境学研究所.
- Minegishi, Makoto "Description of Thai as an Isolating Language", Projet du 3e atelier consacre a la science generalisee de l’homme, Paris, 15-16 juin 2010.
- Minegishi, Makoto "Verb Subclassification in Thai based on Syntactic Phenomena," the 20th Annual Meeting of the Southeast Asian Linguistics Society (SEALS XX), the University of Zurich, Switzerland, June (10-)11.
2011年度:
タイ語の意味記述の検討と校正作業を行った。また、同辞典のデータの一部に基づき,動詞とその補語についての研究発表・論文執筆を行った。
- Minegishi, Makoto ''Voluntariness and spontaneity in Thai,'' Journal of the Southest Asian Linguistics Society (JSEALS) Vol.4.No.2, pp.77-91, 2012.1.
- Minegishi, Makoto: ``Semantic characteristics of constructions in Thai with two participants'', the 21st Annual Meeting of the Southeast Asian Linguistics Society (SEALS XXI), Kasetsart University, Bangkok, Thailand, May (11-)13, 2011.
- Minegishi, Makoto: ``Topic and government in Thai: an isolating language'', Explorations in Syntactic Government and Subcategorization, the University of Cambridge, UK, Aug. 31-Sep. 3, 2011.
プロジェクトメンバー
佐藤大和(東京外国語大学グローバルCOE特任教授2008-2011年度)、高島淳(AA研教授、IRC)、赤木攻(東京外国語大学グローバルCOE特任教授 2008-2009年度)