1998年度
オスマン帝国を中心に− 本プロジェクトは、イスラーム圏において国際関係がいかに形成され、認識され、発展してきたかを総合的に研究することを目的としています。その出発点として、600年以上にわたって中東の中核地域で発展し、文書資料を豊富に蓄積したオスマン帝国を対象に選びました。ここでいう国際関係とは、国家間の外交関係のみならず、その基盤をなした人間の交流の具体相もふくむ広義のものです。西欧で生まれたとされている近代国際体系の議 論を相対化すべく、古代西アジア世界や前近代東アジアの国際関係をも視野に入れながら、現代世界の国際政治に対しても新しい視座を提供することをめざしています。なお、1999年度からは文部省科学研究費創成的基礎研究「現代イスラーム世界の動態的研究」5班b グループ「地域間交流史の諸相」(代表者・羽田正・東京大学)と連関させて研究を進めております。
*AA研所内メンバー
飯塚 正人、上岡 弘二、家島 彦一、羽田 亨一
*共同研究員
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氏名 | 所属 |
1
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稲野 強 | 群馬県立女子大学・文学部・教授 |
2
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江川 ひかり | 立命館大学・文学部・助教授 |
3
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奥田 敦 | 慶応義塾大学・総合政策学部・助教授 |
4
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小山田 紀子 | 吉備国際大学・社会学部・助教授 |
5
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川口 琢司 | 北海学園大学・経済学部・非常勤講師 |
6
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小松 香織 | 筑波大学・歴史・人類学系・専任講師 |
7
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佐藤 幸男 | 富山大学・教育学部・教授 |
8
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佐原 徹哉 | 東京都立大学・人文学部・助手 |
9
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新谷 英治 | 関西大学・文学部・教授 |
10
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鈴木 董 | 東京大学・東洋文化研究所・教授 |
11
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高松 洋一 | 明治大学・文学部・非常勤講師 |
12
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永田 雄三 | 明治大学・文学部・教授 |
13
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野坂 潤子 | 東京都立大学大学院・博士課程 |
14
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羽田 正 | 東京大学・東洋文化研究所・教授 |
15
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深沢 克己 | 東京大学大学院・人文社会系研究科・教授 |
16
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堀井 優 | 日本学術振興会・特別研究員 |
17
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堀川 徹 | 京都外国語大学・外国語学部・教授 |
18
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松井 真子 | 日本学術振興会・特別研究員 |
19
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三沢 伸生 | 東洋大学・社会学部・専任講師 |
20
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宮崎 和夫 | 筑波大学・現代語・現代文科系・専任講師 |
21
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山口 昭彦 | お茶の水女子大学・文教育学部・非常勤講師 |
* これまでの研究会開催状況
(#印は文部省科学研究費創成的基礎研究「現代イスラーム世界の動態的研究」5班bグループ「地域間交流史の諸相」との共催)
回
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開催日 | 報告者 | タイトル |
1
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1998年 7月4日 |
1)黒木 英充 | 趣旨説明 |
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2)堀井 優 | 「16世紀前半における東地中海世界秩序の変容−オスマン朝・マムルーク朝・ヴェネツィア」 | |
2
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1998年 10月3日 |
1)宮崎 和夫 | 「スペイン帝国とオスマン帝国の外交関係」 |
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2)羽田 正 | 「新発見シャルダン関係文書の価値」 | |
3
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1999年 3月6日 |
1)新谷 英治 | 「16世紀のオスマン朝における世界認識 ―『キターブ・バフリエ』韻文序の分析から」 |
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2)山口 昭彦 | 「オスマン史料に見る18世紀イランの地方社会―アルダラーン地方を例として」 | |
4
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1999年 6月27日 |
1)羽田 正 | 「この研究会のめざすもの」 |
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2)深沢 克己 | 「補足コメント−港湾都市類型の歴史研究 (ヨーロッパ的視点から)」 | |
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3)藤井 真理(西南学院大学・非常勤講師) | 「18世紀セネガルのフランス人居留地− 黒人奴隷取引のための河川交通を中心に」 | |
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4)黒木 英充 | 「ナポレオンのエジプト遠征期のアレッポ −オスマン・フランス資料が語る地域間交流/摩擦の断面」 | |
5
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1999年 7月10日 |
1)堀川 徹 | 「16世紀中央アジアの巡礼とオスマン帝国」 |
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2)松井 真子 | 「オスマン帝国と「自由貿易」−19世紀前半における関税政策の検討」 | |
6
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1999年 10月30日 |
1)佐原 徹哉 | 「多元主義社会の試み、タンズィマート期のバルカンにおける都市行政―ベレディエ制度の成立と実態」 |
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2)野坂 潤子 | 「帝政ロシア支配下のカフカス社会 ― 1910〜11年のN.M.レインケ調査報告にみる法と裁判」 | |
7#
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2000年 1月8日 |
1) 栗山 保之(日本学術振興会・特別研究員) | 「17世紀のハドラマウト情勢−ザイド派イマームのハドラマウト遠征を中心に−」 |
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2) 深沢 克己 | 「近世フランス港湾都市における商人社会の編成−地域間結合と国際ネットワーク」 | |
8#
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2000年 6月17日 |
1)佐々木 達夫 (金沢大学・文学部) | 「ペルシア湾の港町遺跡:ハレイラとジュルファル」 |
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2) 長島 弘(長崎県立大学・一般教育学科) | 「16-18世紀インド・グジャラート地方の港市と商人-スラト市を中心に」 |