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| ■伝承39. 新月の晩に仮面を出す |
| われわれの村のパオガ Kpa パオガがこの村にもたらされたいわれというのは、それほど常ならぬことではなかった。それは、男たちが森でヤシ酒を飲みあう場所にいわれがあるのだ。「若者たちよ、道をきれいにするのだ」と命じても、若者たちの集まりがよくなかったので、あるとき男たちは、ヤシ酒を飲みあう場所でパオガをこしらえることを思いついたというわけだ。 男たちのうちでも手の器用な者が、ドーの木を伐ってきて面を彫った。そしてコーラの実を噛みながら、彫りあがった面につばを吹きかけた。こうして若者たちの仮面ができあがった。 仮面ができあがると、男たちは畑の出作り小屋でダンスの稽古をした。何度も何度も稽古をかさねた。男たちが稽古をかさねていると、ある日、ゴの裁判で司会役をつとめる長老がやってきた。結社長の身内にあたる長老だ。長老は「村に仮面を連れてきて、われわれの前で踊ってみせるように」と言ったのだ。 パオガは、まず夜の村に現れた。新しくできた仮面というのは、むかしは新月の晩に初めて現れたものだ。そうして新月の晩が明けて、日がのぼると、ゴの長老たちが面をじっくりと点検したものだ。長老たちがじっくり点検したというのは、もし面の作りが良くなければ、仮面が昼間の村に現れるようになったときに、村の女たちが男の秘密を見やぶってしまうということだ。そこで長老たちは、パオガの面をじっくり眺めまわした。パオガの面は、長老たちの手によってすっかり仕上げられたのだ。 そうしてパオガは、ふたたびゴの長老たちに呼び出された。長老たちはパオガに向かってこう言った。「おまえは若者の仮面だ。これからわれわれの村の道を整えるというときには、若者を呼び出して、道のしごとをさせるのだ」。 やがてパオガは、昼間の村に現れるようになった。パオガが村の者たちの前で踊っていると、結社長がやってきた。結社長は「いま踊っているこの仮面は、そのふるまいというものが、わたしの気に入った。今日から、この仮面はわたしの仮面だ。わたしの仮面に背く者は、わたしに背いたも同じことだ」と言った。「ただし、わたしはこうしたことを、何の品物もないままに言うことができない」。結社長は仮面にヒツジを一頭手渡した。ゴがこのような祝別をしたならば、仮面にはもう何のじゃまも入らなくなるというわけなのだ。 (G |
| ■語句 |
| コーラの実を噛みながら・・・:彫りあがった面のたましいを慰撫する儀礼 |
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