IS_tib.pl ver20021203

東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所 星研究室
http://www.aa.tufs.ac.jp/‾hoshi/mokuji.html
hoshi@aa.tufs.ac.jp


【0. 概要】

IS_tib.pl は,ウェブ上でインド系文字を表示するシステムISを利用して,チベット文字を使ったウェブサイト作成の支援を目的として開発いたしました。

このシステムでチベット文字を表示させるためには,その転写だけでなく,いくつかのオプションを含むIMGタグを書く必要があります。これを自動化するのが IS_tib.pl です。

必要なのは Macintosh,Tibetan Language Kit (TLK),英語版の MacPerl(クリックでダウンロード)です。

ISはOSやブラウザなどサイト閲覧者の環境に依存しない多言語表示を目指したものではありますが,当研究室のチベット文字使用環境は Macintosh+TLK であるため,とりあえず IS_tib.pl もそれを前提としております。TLK を使用している方であれば,お手持ちの文書が簡単にウェブ上で公開することができます。

ISおよび IS_tib.pl にはまだまだ不完全な部分はありますが,多くの方に利用していただき,ウェブ上でチベット文字が気軽に使用されるようになればと考えております。また不完全なもの故,ご批判ご要望などいただければ幸いです。


【1. 通常の文書をHTMLファイルに変換する】

チベット文字部分を [T と T] で括り,IS_tib.pl にドロップするだけです。基本的なHTMLタグを埋め込み,「元ファイル名.html」を作成します。

  [T と T] の間に改行は入れない
  複数のファイルをまとめてドロップ可
  <title> には元ファイル名が入る
  変換日時をコメントで挿入


元ファイルにはその他のHTMLタグを書いても構いません。通常の < > はそれぞれ ¥< ¥> とします。なお,行末に > があるとタグであると解釈して,変換する際その行に <BR> は付けないようにしていますが,場合によっては行間の調節のためにソースを修正する必要があるかもしれません。


【2. 文字画像の属性を変更する】

文字画像の属性は,色,サイズ,行の折返しの有無,及び折返しの幅が指定できます。指定の仕方は2種類使い分けることができます。

・<is> </is>:記述したところ以降に適用されるグローバル指定
  属性を <is> </is> で括ります。これがある行は変換する際に無視されるので
  必ず独立した行にして下さい。

・¥( ) :1つの文字画像のみに適用されるローカル指定
  属性を [T T] 内の任意の場所に ¥( ) で括ります。

指定できる属性の詳細は以下の通りです。

  色  :black, gray, silver, white, maroon, red, purple, fuchsia,
      green, lime, olive, yellow, navy, blue, teal, aqua
  サイズ:__pt (__は数字)
  幅  :__wd (__は数字)
  折返し:lbon, lboff (それぞれ linebreak on/off の意)

※デフォルトでは black, 20pt, 500wd, lboff となっています。
 lboff環境では折り返し幅が指定してあっても無効になります。
 lbon環境では短い文字列でも指定幅の画像が生成されます。

これらの順番,区切り方,大文字小文字は適当でかまいません。
  ex) <is>400wd GRAY LBON</is>  ┐
    <is>lbon,400WD,gray</is>  ┴同じ
    [T¥(red 10pt 100wd)チベット文字T]  ┐
    [Tチベット文字¥(Red, 100Wd, 10PT)T] ┴同じ


【3. 文字画像属性の使用例】

(“*”はチベット文字,“あ”は日本語)

(1) (無指定)文中にチベット文字がある場合など

 あああああ[T***T]ああ[T***T]あああ[T***T]あああ
 [T***T]ああああ[T***T]ああ[T***T]ああああ[T***T]


(2) (グローバル指定のlbon)長いチベット文字の場合など

 <is>lbon</is>
 [T***************************************T]
 [T************************************T]
 あああ[T¥(lboff)***T]ああ
 [T******************************************T]
 [T***************************************T]


【4. HTMLファイルを変換する】

既存のHTMLファイルにチベット文字を挿入したものも変換できます。ファイル名が「----.html」となっていれば,HTMLファイルと判断して [T T] で括った部分のみを変更し,タグの挿入はしません。

この場合変換ファイルをバックアップのために「----.html.bak」と名称変更して,元ファイル名である「----.html」を新たに作成して変換データを書き出します。

また,このバックアップ用の「----.html.bak」を変換させると「----.html」に結果を書き込みます。

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IS_tib.pl の使用によって発生したいかなる障害にも責任を負いかねますので,あらかじめご了承下さい。