文書構造 |
讀み下し文 |
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文書本體 |
書出 |
【?】 |
用件 |
【……】買いし鐵銅[i]、租[ii]・質[iii]もて入りし錢[iv]、貲責[v]の歲を逾うる(もの)、買いし請銅錫[vi]、【……】□、繭絲[vii]を【……せよ】。 |
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附記 |
●凡そ七章、皆な今旦を出づるなかれ。 |
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書止 |
急急急。 |
[i] 案語(「買」の主語は官府か?官府は何のため誰から鉄と銅を購入するのだろうか?)
[ii] 租、初出。
[iii] 質、初出。
[iv] 案語(入金などの管理体制を説明すべし。例えば2月18日の石原┘ジュメには次の史料が挙げられている。)
「租・質・戶賦・園池入錢、縣道官勿敢擅用。三月壹上見金・錢數二千石官、二千石官上丞相・御史。」(二年律令429~430)
嶽麓秦簡には租質の入銭を各官から県廷送る規定が見られる。
「●金布律曰、官府爲作務・市受錢、及受齎・租・質・它稍入錢、皆官爲缿、謹爲缿空(孔)、嬃(須)毋令錢能出、以令若丞印封缿而入、與入錢者參辨券之、輒入錢缿中、令入錢者見其入。月壹輸缿錢、及上券中辨其縣廷、月末盡而缿盈者、輒輸之、不如律∠、貲一甲。」(『嶽麓書院藏秦簡(肆)』121~123))
[v] 貲責、初出。
[vi] 請銅、精銅、つまり精鍊された銅か。『後漢書』張衡傳には、
陽嘉元年,復造候風地動儀。以精銅鑄成,員徑八尺。
陽嘉元年、復た候風地動儀を造る。精銅を以て鑄成し、員徑は八尺あり。
という用例が見える。
[vii] 繭絲、初出。
[viii] 章(数量詞)、初出。