讀下:8-1440a=b

文書構造

讀み下し文

文書本体

書出

-[i]

本文

【……】及び藥・具簿[ii]・之れを求むるの狀【を上せ。】

書止

【它は律令の如くせよ/敢えて(丞)主に告ぐ。】

附記

集配記録

【某月某日某時、某人、(某處に)行る。】

作成記録

【某手す。】

處理記録

司空に下す[iii]

[i] 形状・字配り及び「下司空」という背面の伝達指示もしくは処理記録から、本簡が編綴されていた可能性が低く、本文書が、司空に対して「藥」・「具簿」及び「求之之状」の上呈を指示する県廷発信の〇一壬「書出省略」類の文書であるという可能性が高い。〇一壬「書出省略」類の末尾に付して後考を俟つ。

[ii] 具簿、→具は具獄と同じ意味か。(動詞用法は、必要書類を整える意、名詞用法は必要書類が整った事案もしくは簿籍の意か)

なお、ここは名詞である。居延漢簡にも具簿は名詞として用いられる。

移計餘諸員見要具簿●謹移應書一編敢☆       26.1       A8

□□月癸卯官告第四候  長記到馳詣官會#☆毋以它爲解急如  董雲叩頭唯卿幸爲持具簿奉賦   113.12A A8

橐他駮南驛建平元年八月驛馬閲具簿              502.7     A35

[iii] 「下司空」の上下に空白があることから、背面の記載が「下」類文書の書出の一部ではなく、傳達指示若しくは處理記錄に係ることが推定される。