釈読問題9-0433

基礎形態:……

加工形態:……

特記事項:

・校釈は簡首が黒塗りされているとするが、原釈文は取っておらず、単なる墨点もしくはシミの可能性も考えられる。また、図版から判断する限り、上端が欠けている可能性が高い。残形だとすれば、簿籍の末尾簡と断定できない。

・下端近くに紐が巻かれた痕跡が確認される。末尾簡として簿籍の上に巻き付けられた可能性が考えられる。

・下端近くに墨蹟ともとれる黒い影が見える。削り残しのほか、或いは欠落部分にわたる記述があった可能性も考えられる。

・下が斜めに裁断されている。下の斜め加工は、封檢の特徴であるが、記載内容は簿籍の集計である。もと簿籍の簡を加工して封檢として用いようとしたが、用いないまま廃棄されたものかと思われる。

  

第一行

石:原釈文・校釈は「戸」に作る。秦漢簡讀書會「《里耶秦簡(貳)》9-431-9-460號簡研讀記」(簡帛網2019,6.4、http://www.bsm.org.cn/?qinjian/8094.html引く劉盼説を参照し、図版に基づいて改釈した。
9-0599 8-1137