釈読問題8-1640

基礎形態:……

加工形態:……

特記事項:

本簡は、上下端が缺け、「莊」字の前に長い空白がある。「莊」字の位置から推測するに、本簡が〇三型簡牘の背面から見て左側下方の斷片という可能性が高い。一方、簡8-1612は、完形の〇一型簡牘のように見えるが、そこには、下方に長い空白を殘して「不定者」型文書の末尾に位置する文言が記されており、他の「不定者」型文書が書かれた簡牘との比較から、〇三型から〇一型に裁斷されたことが疑われる。さらに、「莊」の筆跡が簡8-1612と酷似していることから、本簡がもと簡8-1612と同一の簡を構成していた可能性が考えられる。そのため、暫定的に簡8-1612の後ろに分類したが、この推測が正しければ、簡8-1612が正面から見て左端に位置し、正面に文字が書かれているのに對し、簡8-1640は、正面からみて右端下方に位置し、殘存の墨跡は、背面に記されており、簡の所謂「背」面は、本來正面第一行に相當し、裁斷と加工の過程で簡文が削除されたのであろう。

  

第一行

“〼”:本簡上端殘缺,原釋文、校釋未標斷簡符號,據圖版補標。