釈読問題8-1139

基礎形態:……

加工形態:……

特記事項:

 この簡牘は公文書の断片という可能性も考えられる。その場合には次のような形で様式が復元される。

文書構造

讀み下し文

文書本体

書出

【某年某月某日朔某日、某職の某、……。】

本文

【……】囚の(?)瘐死するは、程を過ぐること四【人?。……。】

書止

【……。】

附記

集配記録

【……。】

作成記録

【某手す。】

  

第一行

“囚”:原釋文と校釋では、「□」に作るが、殘留筆畫と文意に基づいて補釋した。一説には、字形がむしろ“亡”に近いともいうが、「瘐死」が飢餓や病気で獄等の中で死亡することをさして使われることから、「□亡瘐死」という字並びが不自然に感じられる。『漢書』宣帝紀には、
今繋者或以掠辜若飢寒瘦死獄中
といい、蘇林の注によれば、
瘦、病也。囚徒病、律名爲瘦。
というように、瘦とは病の意という。