基礎形態:……
加工形態:……
特記事項:
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第一行
高祖爲人、隆準而龍顏、美須髯、左股有七十二黒子。
高祖の人と爲り、隆(たか)き準(はな)に龍のごとき顏(ひたい)、美しき須髯、左股に七十二の黒子有り。という。『二年律令』に、
498 □,御史請:諸出入津關者,皆入〔人〕傳書郡、縣、里、年、長、物色、疵瑕見外者及馬職(識)物關舍人占者,津關謹閲,出入之。(後略)
□,御史請うらく、諸(すべ)て津關を出入する者は、皆な人ごとに傳もて、郡・縣・里・年・長・物色・疵瑕の外に見ゆる者及び馬の識物の舍人に關して占せし者を書し、津關、謹しみて閲、之れを出入せしめん、と。と見える津關の出入に関する規定には、居住地と年齢のほか、「長」や「物色」等が人を特定する情報として列記されているが、次の肩水金關漢簡に「長六尺」という身長に関わる記述が「爲人」の前に置かれていることから推測するに、「爲人」は身長を含まない「物色」と呼ばれる身体的特徴を指すと考えられる。
酺大女奴宜,長六尺,爲人小狀,黑色,毋(無)鬚,衣白布單衣、繻绔。 76.E.S.C:11
酺が大女奴の宜、,長きこと六尺、人と爲り小狀、黑色、鬚無く、白布の單衣・繻绔を衣(き)る。