釈読問題6-13
基礎形態:……
加工形態:……
特記事項:
……
第一行
原釋文と考釋はともに本簡の上端を完形とするが、圖版に基づいて斷簡記號を追加した。第一行の文字數は原釋文と考釋よりは一字多く、その最初の字は墨蹟の途中で簡が折れ、墨蹟の上半分が失われている。
故𡩡丞:原釋文と考釋は「□□□」に作るが、石原遼平「里耶秦簡6-13釈読覚書」(中国古代簡牘の横断領域的研究HP,2021年月日)に基づいて補釋した。
最後の未釋讀字については、石原遼平「里耶秦簡6-13釋讀覺書」(中國古代簡牘の橫斷領域的硏究HP,2021年月日)は、「者」である可能性を指摘する。
第二行
{糸+□}而:原釋文と考釋は「□□□」に作るが、石原遼平「里耶秦簡6-13釋讀覺書」(中國古代簡牘の橫斷領域的硏究HP,2021年月日)に基づいて補釋した。{糸+□}は糸偏以外はほとんど消えており旁は確定し難い。また、行頭の二つの未釋讀字については、石原論文は、それぞれ「者」もしくは「告」と「虞」である可能性を指摘する。所謂「者」もしくは「告」は、上部が三叉の形狀を呈しておりになっており、中部と下部だけは、正確に復元できない。所謂「虞」は虍部が明確に認識できるが、下部ははっきりしない。
「而」の下の未釋讀字については、石原遼平「里耶秦簡6-13釋讀覺書」(中國古代簡牘の橫斷領域的硏究HP,2021年月日)は、下部が廌の形狀と似ている點から、「灋」字である可能性を指摘する。また末尾の未釋讀字については、同論文は、下部に女形が確認される點も指摘する。