仏教建築の主なものとして、寺院と仏塔(パゴダ)が挙げられます。
寺院は、内部に仏像を安置し、礼拝などを行なうための建築物です。一方、仏塔は、仏の骨・歯・髪などの遺物(舎利)を奉納するための建築物で、通常は内部に入れない構造になっています。
![]() アーナンダー寺院 (バガン旧都城東) 西暦1090年にバガン朝の第3代チャンズィッター王によって建立されました。「アーナンダ」とはパーリ語で「喜び」を意味する語です。主堂の四面に安置された過去四仏、主堂をめぐる回廊の仏龕(ぶつがん)、外壁に填められたジャータカ547篇をモチーフにしたモン語テキスト入りのテラコッタ浮彫板など、装飾美術の見事さではバガン随一と称されます。 |
![]() シュウェズィーゴン=パゴダ (ニャウンウー市郊外) アノーヤター王が着手し、第3代チャンズィッター王(在位 西暦1084~1113)が緬暦444(西暦1086)年に完成させました。名前はビルマ語で「金の(シュウェ)仏塔(ズィーゴン)」という意味です。 スリランカ王ヴィジャヤバーフ1世より寄贈された仏歯とピュー族の都シュリークシェートラから得た仏舎利を納めるという伝説があります。東西南北の仏堂に安置された過去四仏や、仏塔の基壇のテラコッタ浮彫板などの芸術に加え、古代モン語の最重要資料であるチャンズィッター王モン語碑文、および16世紀に修復を行なったタウングー朝の第2代バインナウン王の寄進した鐘があります。 |