国立民族学博物館所藏「中西コレクション」
B02
マンヤン文字の教科書
フィリピン、マンヤン文字(南部)

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フィリピンのミンドロ島には、「マンヤン文字」と呼ばれる民族固有の文字を用いる伝統があります。しかしローマ字を用いた学校教育などの影響から、近年、この伝統は若い世代から失われつつあるようです。巻頭の言によると、この教科書はそのような状況を嘆き、若い世代に文字を教えることを目的として編集されたものだそうです。

内容は、

(1) 日本語の「五十音図」にあたるような文字のリスト

(2) 簡単な単語の書き方(イラスト+単語)

(3) マンヤン文字で書かれたテキスト

から成っています。手書きのイラストの素朴さに心ひかれます。

(塩原 朝子)