展示品
[作品4]
「ハレムにいるエジプトの貴婦人」
カイロ

展示品
 ハレムは、イスラーム教徒の家屋のなかで家族と女性だけが立ち入ることを許された空間であり、画家がいかにしてこの貴婦人を現場で描いたかは謎である。貴婦人はシンティヤーン(ズボン)をはき、地面まで届くイェレクという長い胴衣の上にサルタという上着を羽織っている。頭にはタルハ(ヴェール)をかぶって背後にたらしている。服装から見て季節は冬。図の右端に描かれているシーシャ(水パイプ)も単なる装飾品ではなく、ディーワーン(長椅子)に寝そべっている貴婦人が実際に楽しんだものらしい。

 
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