AA研要覧 2003
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22 インド洋海域世界の発展的研究 (主査:深澤秀夫/所員3,共同研究員15) 社会空間と変容する宗教 (主査:西井凉子/所員7,共同研究員14) 日本占領期ビルマ(1942-45)に関する総合的歴史研究 (主査:根本 敬/所員 2,共同研究員8) 本プロジェクトにおいては,個別文化・社会の研究の成果を<インド洋海域世界>の歴史的成立とその展開の通事的研究に導きいれること,またその通事的視点を共時的な個別文化・社会研究に再還元することの可能性を検討する。<インド洋海域世界>についてのこのような視点による考察は,局所的には地域研究に寄与するのみならず,グローバル化する現代社会の中における多元・多文化的な人の在り方に対し,具体的なモデルの提示をも招来するものである。 秋道智彌 飯田 卓 飯田優美 川床睦夫 崎山 理 杉本星子 高桑史子 田中耕司 富永智津子 花渕馨也 堀内 孝 松浦 章 森山 工 門田 修 家島彦一 人類学においては個人対社会,主観対客観といった二項対立的な問題設定を前提としていることが多い。この共同研究プロジェクトは,こうした前提を超えて,いかに人々の経験的リアリティを捉えることができるのかについての,人類学的な理論的展望をひらくことを目的とする。ここでいう社会空間とは,主体の実践のスペース,もしくは実践において他者と相互作用しつつ構築する社会関係の総体をさす。そこにおいては,実践主体はいかに重層する諸関係とかかわりながら自己を維持し構成するのかが問題となる。そこからあらためて,社会的なるものが問われることになろう。このような社会科学の中心的ともいえる課題を追求するために,研究会は人類学者を中心としながらも,心理学,社会思想等の隣接分野の研究者の参加をあおぎ,学際的な共同作業による理論の構築をめざす。 青木恵理子 今村仁司 高木光太郎 高崎 恵 田中雅一 田邉繁治 田村愛理 土佐桂子 名和克郎 西本陽一 平井京之介 本田 洋 箭内 匡 矢野秀武 本プロジェクトは,日本占領期のビルマ(1942-45年)に関する歴史を,政治・経済・軍事・農業・文化・民衆動向・尐数民族・従軍慰安婦の諸角度から実証的な検証を加え,総合的に理解することを目的としている。その際,占領されたビルマ側に重点を置きつつ,占領した日本側の意図と占領政策の実態についても充分に注目するつもりである。 トヨタ財団の計画助成(1年目・2年目合計1120万円)を受けながら,ビルマ,英国,米国での資料調査を実施し,また,聞き取りを中心とする国内調査もおこなう。 研究会は聞き取り調査と合わせて実施する予定である。また,2003年6月1日に開催される東单アジア史学会第69回研究大会において,史料問題を中心にシンポジウムを実施する。なお,3年計画であるが,4年目も継続し,シンポジウムと成果刊行物出版に向けた準備をおこなう見込みである。成果の出版は2005年の予定(英文および和文の論文集,インタビュー記録集,資料文献解題の3種)。 池田一人 伊野憲治 岩城高広 内山史子 高橋昭雄 武島良成 单田みどり 森川万智子

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